当たらない現在の道路防災点検は税金の無駄?
【元記事】太田ジオ 技術基準が間違ってるからこの仕事はやらない。 道路防災点検担当の職員が「いま、私がやっている仕事は無駄なのでしょうか?」という質問が来ました。「残念ながらそうです」
http://blog.livedoor.jp/ohta_geo/archives/52056844.html
http://blog.livedoor.jp/ohta_geo/archives/52051713.html
当たらない道路防災点検は税金の無駄?
――予測性能で見直す時が来た
タグ: 公共事業道路防災費用対効果
結論: 現行の道路防災点検は、点数式の安定度評価が当たらず、最後は「主観」に寄る運用に。にもかかわらず、豪雨で実際に崩れた斜面の事前的中率は国道で約35%、都道府県道で20%未満。
この精度で全国に同じ方式を続けるのは、納税者価値の観点から正当化しづらい。点検は「やったか」ではなく、“当てて被害を減らしたか”で評価すべきだ。
この精度で全国に同じ方式を続けるのは、納税者価値の観点から正当化しづらい。点検は「やったか」ではなく、“当てて被害を減らしたか”で評価すべきだ。
なにが問題?(超ざっくり)
- 斜面の危険度を「点数」で判定するが、その点数があまり当たっていない。
- 当たらないため、最終判断が主観(総合評価)へ後退。
- 結果、危ない所を見逃し、安全な所へ過剰投資というミスマッチが起きる。
どれくらい当たらない?
豪雨で実際に崩れた斜面のうち、事前に「危ない」と当てられた割合(適中率)は、
国道:およそ35%/県道:20%未満。
→ つまり半分以上を見逃している。
なぜ「税金の無駄」に直結する?
- 資源の誤配分:当たらない評価で優先順位を決めると、限られた予算が間違った場所に流れる。
- 主観頼みの限界:主観は仮説として有用だが、翌年に数字で当否を検証しなければ精度が上がらない。
- 全国一律の固定費:低精度のまま全国で繰り返すほど、外れ分の支出が積み上がる。
どう直す?(シンプルな処方箋)
- 予測のKPIを公開:適中率(PPV)70%以上を下限目標、見逃し率(FN)は年次で低下を約束。
- 外れ学を制度化:崩壊事例と事前評価の乖離を年次公開。外れ理由を一つずつ潰す小改訂を回す。
- 地域・地質で係数調整:全国一律ではなく、適用限界と補正の「脚注」を明示。
- パイロット→全国展開:数県でABテストし、効果が出た方式だけ全国化。
- 成果連動の調達へ:手順遵守ではなく、適中率改善・見逃し低下に配点・インセンティブ。
最低限これだけは見る(KPIの目安)
| 指標 | 意味 | 基準値(目安) |
|---|---|---|
| 適中率 (PPV) | 「危ない」と判定した中で実際に崩れた割合 | ≥ 70%(現状:国道≒35%、県道≒20%未満) |
| 見逃し率 (FN) | 「安全」と判定した中で崩れた割合 | 年次で連続低下をKPI化 |
| 再現性 | 別班・別年でも同じ評価になるか | 一致率やκ係数で安定化 |
※数値は政策判断の“最低ライン”。ゼロリスクではなく、税金投入の正当性を担保するための下限です。
やってはいけない運用
- 「全国一律・無改訂・毎年同じやり方」の惰性
- 「点検をやれば目的達成」という手段の自己目的化
- 検証結果を非公開にして、外れから学ばない
たとえ話(超ざっくり)
スマホの雨雲レーダーが3回に1回しか当たらないのに、全国民に「これで避難判断しろ」と言っている状態。まずは当たる精度を上げ、外れた理由を直し、再検証する――これを毎年回すべきです。
一言でまとめ
「当たらない点検」は税金の無駄。
点検は「やったか」ではなく、当てて守れたかで評価し、毎年数字で改善しよう。
道路防災点検:このルールは明らかに間違っていないか?(調査票)
安全だと言っている斜面ばかり崩れて、対策が必要とされた場所は崩れない――そんな実態が続くなら、現行の評価ルールは見直しが必要です。下は現場で使われている調査票の実物(プレビュー)です。
※画像をクリックすると原寸を別タブで開きます。横幅は自動調整(スマホは全幅)です。
※本文中の適中率(国道≒35%/県道≒20%未満)は実務の観測に基づく記述。自治体・路線別の実績値があれば差し替えて図表化推奨。
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