石川県の建設・測量・地質・環境分析業界と能登復興需要を整理【2026年7月版】

石川県の建設・測量・地質・環境分析業界と能登復興需要を整理【2026年7月版】

記事作成:2026年7月19日/最終更新:2026年7月20日(日本時間) 財務データ:国土交通省 2026年7月9日更新 復旧・復興・人口情報:2026年7月20日までの公表資料を確認 販管費データ:国土交通省3登録の財務Excelから照合売上原価・粗利益:売上高、営業利益、販管費から算出利益の使い方指数:3業種54社内の百分位順位から算出経営コメント:非上場企業の利益配分、経験者採用、AI省力化分の現場再配分、低価格受注の可能性を追加

石川県内の建設コンサルタント、地質調査会社、測量会社、建設会社、環境分析会社を、 国土交通省の登録、業界団体の会員名簿、法令上の登録、財務情報に分けて整理しました。 今回はさらに、協会別の売上高・利益・利益率ランキングと、 能登半島地震前後の県の投資的経費、公表済みの事業計画から見て、今後の増加確度が高い仕事までまとめています。
各社の販管費・販管費率に加え、売上原価・売上原価率・売上総利益率も追加し、費用構造を確認できるようにしました。
さらに、4指標を組み合わせた「利益の使い方・財務構造ランキング」を追加しました。

ダウンロード元のGoogleスプレッドシートは、2026年7月19日に作成・更新したものです。 リンクを知っている人が閲覧できる設定になっているため、上のボタンからExcel形式(.xlsx)で保存できます。

Excelに収録しているシート

ダウンロードファイルには、次のシートが入っています。 会社を1社1行で確認したい場合は「統合一覧」、 分析分野も含めて確認したい場合は「全分野統合_分析追加」が分かりやすいです。

シート名内容
概要分野別の会社数、整理方法、情報源、分析分野の件数をまとめたシート
統合一覧建設コンサル・地質・測量・協会所属を会社単位で1社1行に統合
測量協会石川県測量設計業協会の会員と財務情報
地質協会石川県地質調査業協会の会員と財務情報
建コン協会建設コンサルタンツ協会北陸支部の石川県関係会員
複数協会所属測量・地質・建コンの複数協会に所属する会社
協会名簿外_国交省登録国交省登録はあるが、今回照合した3協会名簿にはない会社
建設業協会石川県建設業協会の件数と、今後の経審データ整理方針
分析分類ガイド環境計量、作業環境、土壌汚染、温泉分析などの制度説明
環境計量証明_事業所石川県の環境計量証明事業者を事業所単位で整理
環境計量協会石川県環境計量協会の会員企業
作業環境測定石川県内の作業環境測定機関
土壌汚染調査土壌汚染対策法の指定調査機関
温泉成分分析温泉法に基づく石川県内の登録分析機関
環境分析_統合分析・環境調査関連機関を会社単位で統合
エオネックス分析詳細公開情報から確認した分析・調査分野の登録内容
全分野統合_分析追加建設・測量・地質・環境分析を1社・団体1行に統合
重要:各情報は同じ日付ではありません。国交省の財務データは2026年7月9日更新、 測量協会は2026年4月現在、環境計量証明事業者は2026年1月27日更新、 作業環境測定機関は2024年1月31日現在です。章ごとに基準日を明記しています。

1.情報源と基準日

情報源基準日使用した内容
国土交通省・建設関連業登録データ2026年7月9日更新建コン・地質・測量の登録と財務
石川県測量設計業協会2026年4月現在正会員43社
石川県地質調査業協会基準日記載なし/2026年7月19日確認正会員16社
建設コンサルタンツ協会北陸支部基準日記載なし/2026年7月19日確認石川県関係11社
石川県建設業協会基準日記載なし/2026年7月19日確認加盟207社
石川県・環境計量証明事業者2026年1月27日更新17事業所
石川労働局・作業環境測定機関2024年1月31日現在7機関
環境省・土壌汚染指定調査機関2026年6月30日現在石川県に事業所のある7機関
環境省・温泉登録分析機関2025年8月現在石川県内4機関
石川県当初予算2023~2026年度投資的経費と災害復旧事業
国交省・復旧復興見通し2026年6月末時点/7月15日公表今後の復旧・復興予定

記事中の「ランキング」は会社全体の売上高を使用しています。測量部門、地質部門、建設コンサル部門だけの売上ではありません。 決算日も会社ごとに異なるため、厳密な同一期間比較ではありません。

2.登録・協会・法定機関は別のもの

国交省登録
建設コンサルタント、地質調査業、測量業。財務情報あり。
業界団体
測量協会、地質調査業協会、建設コンサルタンツ協会など。
法令上の登録
環境計量証明、作業環境測定、土壌汚染、温泉分析など。
会社の主力事業
登録を持っていても、その分野が売上の中心とは限らない。

例えば、工事会社が測量業登録を持つケースや、地質会社が測量・建設コンサル登録を併せて持つケースがあります。 そのため、ランキング上位に見慣れない業種の会社が入る場合があります。 これは集計ミスではなく、その登録を持っている会社を会社全体の売上で並べているためです。

3.国交省3登録の会社数と重複

基準日:2026年7月9日更新
52建設コンサルタント登録
25地質調査業登録
107測量業登録
127会社名を統合した会社数
石川県に主たる営業所がある登録業者数0社28社55社82社110社測量業107社建設コンサルタント52社地質調査業25社国土交通省、2026年7月9日更新

登録件数を単純に足すと184件ですが、会社名を統合すると127社です。 複数登録を持つ会社が多いため、業種別一覧を別々に見ると同じ会社が繰り返し登場します。

3登録の組み合わせ別会社数0社18社35社52社70社測量のみ68社建コン+測量24社3分野すべて14社建コンのみ10社地質のみ6社建コン+地質4社地質+測量1社会社名を正規化して集計

4.協会名簿で見た業界構造

確認日:2026年7月19日。ただし測量協会は2026年4月現在。
団体・区分会社・機関数見方
石川県建設業協会207社工事会社が中心。土木、建築、専門工事を含む
石川県測量設計業協会正会員43社県内の測量・設計会社を把握しやすい
石川県地質調査業協会正会員16社地質調査、ボーリング、さく井、地盤分野
建設コンサルタンツ協会北陸支部・石川県関係11社本社・支店・営業所を抽出
石川県環境計量協会9社水質・大気・土壌、騒音、振動など

協会は任意加入なので、国交省登録会社がすべて加盟しているわけではありません。 県外本社の会社が石川県内支店として協会に入っている場合もあります。

5.協会別ランキング:売上高・利益・利益率

今回の分類方法: ランキングは、石川県地質調査業協会、石川県測量設計業協会、 建設コンサルタンツ協会北陸支部の石川県関係会員だけを対象としました。 同じ会社が複数ランキングへ重複しないよう、 建コン協会の会員は地質・測量ランキングから除外し、 さらに地質調査業協会の会員は測量ランキングから除外しています。

建コン協会ランキング

財務情報更新:2026年7月9日 / 石川県関係会員11社のうち、国交省データで財務を確認できた7社を掲載
建コン協会ランキング・売上高ランキング0.0億円12.5億円25.0億円37.5億円50.0億円日本海コンサルタント49.49億円国土開発センター48.99億円東洋設計47.95億円ナチュラルコンサルタント15.95億円アルスコンサルタンツ11.47億円五大開発11.18億円プラネット・コンサルタント6.09億円会社全体の売上高。各社の決算期は表を参照
建コン協会ランキング・営業利益率と純利益率営業利益率純利益率0.0%7.5%15.0%22.5%30.0%日本海コンサルタント17.2%12.1%国土開発センター7.7%6.0%東洋設計14.2%5.1%ナチュラルコンサルタント28.0%26.4%アルスコンサルタンツ22.1%14.8%五大開発23.0%15.3%プラネット・コンサルタント17.2%7.1%売上高ランキング掲載会社を比較
順位会社名売上高販管費販管費率営業利益経常利益純利益営業利益率経常利益率純利益率自己資本比率決算日
1日本海コンサルタント49.49億円8.61億円17.4%8.52億円8.67億円5.97億円17.2%17.5%12.1%53.1%2025-09-30
2国土開発センター48.99億円10.20億円20.8%3.76億円4.04億円2.94億円7.7%8.2%6.0%55.9%2025-09-30
3東洋設計47.95億円7.66億円16.0%6.82億円6.68億円2.45億円14.2%13.9%5.1%21.8%2026-03-31
4ナチュラルコンサルタント15.95億円3.52億円22.1%4.47億円6.22億円4.21億円28.0%39.0%26.4%67.9%2025-09-30
5アルスコンサルタンツ11.47億円2.82億円24.6%2.54億円2.55億円1.70億円22.1%22.3%14.8%41.9%2025-09-30
6五大開発11.18億円2.45億円21.9%2.57億円2.57億円1.71億円23.0%23.0%15.3%69.8%2025-09-30
7プラネット・コンサルタント6.09億円0.98億円16.0%1.05億円1.05億円0.43億円17.2%17.3%7.1%52.3%2025-06-30
建コン協会の石川県関係会員は11社ですが、 エース、スリーエスコンサルタンツ、三協技術、基礎建設コンサルタントは、 今回使用した石川県主たる営業所の財務データでは数値を取得できなかったため順位を付けていません。

地質協会ランキング(建コン協会会員を除外)

財務情報更新:2026年7月9日 / 地質協会会員から建コン協会会員を除外し、財務確認できた上位10社を掲載
地質協会ランキング(建コン協会会員を除外)・売上高ランキング0.0億円12.5億円25.0億円37.5億円50.0億円ホクコク地水41.28億円エオネックス37.84億円能登建設24.24億円のとさく12.76億円中部地質10.71億円カナイワ10.29億円日研技術6.54億円中部地下開発6.53億円興信工業6.18億円古一地下開発5.90億円会社全体の売上高。各社の決算期は表を参照
地質協会ランキング(建コン協会会員を除外)・営業利益率と純利益率営業利益率純利益率0.0%7.5%15.0%22.5%30.0%ホクコク地水21.4%14.5%エオネックス8.1%7.9%能登建設12.8%8.7%のとさく28.1%19.6%中部地質23.3%15.1%カナイワ3.3%1.5%日研技術22.0%14.3%中部地下開発15.8%13.3%興信工業18.0%13.2%古一地下開発17.8%12.2%売上高ランキング掲載会社を比較
順位会社名売上高販管費販管費率営業利益経常利益純利益営業利益率経常利益率純利益率自己資本比率決算日
1ホクコク地水41.28億円6.28億円15.2%8.82億円9.01億円5.99億円21.4%21.8%14.5%78.4%2025-06-30
2エオネックス37.84億円3.75億円9.9%3.08億円3.76億円3.00億円8.1%9.9%7.9%22.5%2026-03-31
3能登建設24.24億円3.47億円14.3%3.10億円3.26億円2.12億円12.8%13.5%8.7%44.9%2025-05-31
4のとさく12.76億円1.59億円12.5%3.58億円3.73億円2.51億円28.1%29.2%19.6%58.7%2025-05-31
5中部地質10.71億円1.95億円18.2%2.49億円2.49億円1.62億円23.3%23.3%15.1%27.1%2025-06-20
6カナイワ10.29億円1.77億円17.2%0.33億円0.23億円0.16億円3.3%2.2%1.5%21.4%2025-08-31
7日研技術6.54億円1.13億円17.2%1.44億円1.45億円0.94億円22.0%22.2%14.3%39.0%2025-05-31
8中部地下開発6.53億円2.02億円30.9%1.03億円1.06億円0.87億円15.8%16.2%13.3%22.8%2025-07-31
9興信工業6.18億円0.12億円1.9%1.11億円1.14億円0.82億円18.0%18.5%13.2%60.4%2025-03-01
10古一地下開発5.90億円0.71億円12.0%1.05億円1.05億円0.72億円17.8%17.9%12.2%72.7%2025-09-30

測量協会ランキング(建コン・地質協会会員を除外)

財務情報更新:2026年7月9日 / 測量協会会員から建コン協会会員と地質調査業協会会員を除外し、売上高上位10社を掲載
測量協会ランキング(建コン・地質協会会員を除外)・売上高ランキング0.0億円5.0億円10.0億円15.0億円20.0億円利水社12.53億円地域みらい10.26億円鳥越9.82億円日本海航測8.55億円羽咋測量設計8.32億円北日本ジオグラフィ5.36億円太陽測地社5.09億円テクノマップ4.68億円石川都市開発4.66億円2.56億円会社全体の売上高。各社の決算期は表を参照
測量協会ランキング(建コン・地質協会会員を除外)・営業利益率と純利益率営業利益率純利益率0.0%12.5%25.0%37.5%50.0%利水社12.9%9.0%地域みらい31.7%5.9%鳥越47.2%30.1%日本海航測17.9%12.2%羽咋測量設計43.2%27.7%北日本ジオグラフィ18.5%15.5%太陽測地社30.5%21.9%テクノマップ37.2%26.4%石川都市開発35.0%25.4%35.5%24.5%売上高ランキング掲載会社を比較
順位会社名売上高販管費販管費率営業利益経常利益純利益営業利益率経常利益率純利益率自己資本比率決算日
1利水社12.53億円1.56億円12.4%1.62億円1.63億円1.13億円12.9%13.1%9.0%45.1%2026-03-31
2地域みらい10.26億円1.14億円11.1%3.25億円3.28億円0.61億円31.7%32.0%5.9%24.3%2025-10-31
3鳥越9.82億円1.02億円10.4%4.63億円4.71億円2.96億円47.2%48.0%30.1%49.9%2026-03-31
4日本海航測8.55億円1.07億円12.6%1.53億円1.55億円1.04億円17.9%18.1%12.2%57.3%2025-09-30
5羽咋測量設計8.32億円0.67億円8.0%3.60億円3.60億円2.30億円43.2%43.2%27.7%67.4%2025-06-30
6北日本ジオグラフィ5.36億円1.06億円19.7%0.99億円1.15億円0.83億円18.5%21.4%15.5%78.1%2025-08-31
7太陽測地社5.09億円1.30億円25.5%1.55億円1.62億円1.11億円30.5%31.7%21.9%85.6%2025-06-30
8テクノマップ4.68億円0.81億円17.3%1.74億円1.76億円1.24億円37.2%37.6%26.4%78.4%2025-04-30
9石川都市開発4.66億円0.49億円10.4%1.63億円1.63億円1.18億円35.0%35.0%25.4%84.6%2026-03-31
102.56億円0.56億円21.8%0.91億円0.91億円0.63億円35.5%35.5%24.5%38.0%2025-05-31
会社全体の売上高・利益を使用しています。 協会に所属していても、売上のすべてが建設コンサル、地質調査、測量の各業務によるものではありません。

3業種の業務内容

同じ「建設関連業」でも、設計を中心とする建設コンサルタント、 地下を調べる地質調査、位置と形を測る測量では、必要な人員・機械・利益構造が異なります。 そのため、売上高だけでなく、業務の性格を理解して財務を見る必要があります。

分野主な業務成果・納品物財務を見る際の特徴
建設コンサルタント道路・河川・砂防・橋梁・上下水道などの調査、計画、解析、設計、維持管理計画、発注者支援設計図、数量計算、報告書、解析結果、事業計画、点検・補修計画技術者の稼働率、受注単価、外注管理が利益率に影響。大型案件を扱う会社は売上規模が大きくなりやすい
地質調査ボーリング、地表地質踏査、原位置試験、室内試験、地下水・地すべり・斜面調査、地盤解析柱状図、コア写真、地質断面図、試験結果、地盤モデル、対策工検討資料機械・車両・資材・現場人員が必要。天候、地形、外注費、工期による変動を受けやすい
測量基準点・地形・路線・用地・河川測量、UAV、レーザー、点群、写真測量、GIS・台帳整備座標、地形図、縦横断図、面積計算、点群、三次元モデル、GISデータ小規模企業でも高利益率・高自己資本になりやすい一方、単年度案件や代表者依存の影響が出やすい

独自の総合ランキングの計算方法

これは公式ランキングや信用格付けではありません。 各協会内での相対順位を100点満点に換算しています。 協会ごとに対象社数が違うため、別の協会の点数同士は直接比較できません。 また、会社全体の1期分の決算であり、各業務部門だけの成績ではありません。 復興需要や大型案件の計上時期による一時的な変動を見極めるには、3~5期分の推移確認が必要です。
評価項目配点評価内容
売上高15点会社全体の事業規模
営業利益10点本業で生み出した利益額
営業利益率15点本業の採算性
純利益率15点最終利益が売上に対してどれだけ残ったか
自己資本比率30点借入依存の低さ、不況・受注減への耐久力
利益残存率15点営業利益のうち純利益として残った割合。100%を上限

重複を避けるため、建コン協会会員は地質・測量の総合ランキングから除外し、 地質調査業協会会員は測量ランキングから除外しています。 財務データが確認できない会社は順位を付けていません。

建コン協会の業務と総合ランキング

建設コンサルタントは、公共施設を実際に施工する前段階で、調査・計画・解析・設計を行う技術サービス業です。災害復旧では、道路、河川、砂防、橋梁、上下水道の復旧設計や施工段階の技術支援が中心になります。

対象:石川県関係会員11社のうち、財務を確認できた7社 / 財務情報:2026年7月9日更新
建コン協会・総合点上位7社0点25点50点75点100点ナチュラルコンサルタント84.2点五大開発65.8点日本海コンサルタント65.0点国土開発センター52.5点アルスコンサルタンツ39.2点プラネット・コンサルタント22.5点東洋設計20.8点
順位会社名総合点売上高販管費販管費率営業利益率純利益率自己資本比率利益残存率評価タイプ決算日
1ナチュラルコンサルタント84.215.95億円3.52億円22.1%28.0%26.4%67.9%94.1%高収益・高安全性2025-09-30
2五大開発65.811.18億円2.45億円21.9%23.0%15.3%69.8%66.7%高収益・高安全性2025-09-30
3日本海コンサルタント65.049.49億円8.61億円17.4%17.2%12.1%53.1%70.1%バランス型2025-09-30
4国土開発センター52.548.99億円10.20億円20.8%7.7%6.0%55.9%78.2%バランス型2025-09-30
5アルスコンサルタンツ39.211.47億円2.82億円24.6%22.1%14.8%41.9%66.9%高収益・財務確認型2025-09-30
6プラネット・コンサルタント22.56.09億円0.98億円16.0%17.2%7.1%52.3%41.5%バランス型2025-06-30
7東洋設計20.847.95億円7.66億円16.0%14.2%5.1%21.8%36.0%バランス型2026-03-31

上位会社の見方

  1. 1位 ナチュラルコンサルタント:売上15.95億円、営業利益率28.0%、純利益率26.4%、自己資本比率67.9%で、今回の配点では最もバランスが良い。
  2. 2位 五大開発:営業利益率23.0%に加え、自己資本比率69.8%。収益性と財務安全性の両方が高い。
  3. 3位 日本海コンサルタント:売上49.49億円と規模が大きく、営業利益率17.2%。大規模案件への対応力が総合点を押し上げた。

地質協会の業務と総合ランキング

地質調査は、地面の下の地質・地盤・地下水を調べ、構造物や斜面の安全性を判断する業務です。能登の復旧では、道路斜面、地すべり、盛土、橋梁基礎、砂防、宅地のボーリングや地盤解析が重要になります。

対象:地質協会会員のうち、建コン協会会員を除き、財務を確認できた14社 / 財務情報:2026年7月9日更新
地質協会・総合点上位10社0点25点50点75点100点ホクコク地水83.8点のとさく83.1点興信工業63.1点古一地下開発60.0点中部地質58.8点日研技術58.1点能登建設58.1点北海技建53.8点エオネックス49.2点中部地下開発46.5点
順位会社名総合点売上高販管費販管費率営業利益率純利益率自己資本比率利益残存率評価タイプ決算日
1ホクコク地水83.841.28億円6.28億円15.2%21.4%14.5%78.4%67.9%高収益・高安全性2025-06-30
2のとさく83.112.76億円1.59億円12.5%28.1%19.6%58.7%69.9%高収益・高安全性2025-05-31
3興信工業63.16.18億円0.12億円1.9%18.0%13.2%60.4%73.7%安定財務型2025-03-01
4古一地下開発60.05.90億円0.71億円12.0%17.8%12.2%72.7%68.5%安定財務型2025-09-30
5中部地質58.810.71億円1.95億円18.2%23.3%15.1%27.1%65.0%高収益・財務確認型2025-06-20
6日研技術58.16.54億円1.13億円17.2%22.0%14.3%39.0%65.2%高収益・財務確認型2025-05-31
7能登建設58.124.24億円3.47億円14.3%12.8%8.7%44.9%68.4%バランス型2025-05-31
8北海技建53.82.19億円0.30億円13.7%24.5%17.0%23.4%69.3%高収益・財務確認型2025-04-30
9エオネックス49.237.84億円3.75億円9.9%8.1%7.9%22.5%97.6%バランス型2026-03-31
10中部地下開発46.56.53億円2.02億円30.9%15.8%13.3%22.8%84.4%バランス型2025-07-31
11東亜鑿泉工業27.72.07億円0.61億円29.4%-2.0%-1.1%71.5%0.0%赤字・財務耐久力確認2026-03-31
12カナイワ21.910.29億円1.77億円17.2%3.3%1.5%21.4%46.3%収益力に注意2025-08-31
13国際地研18.11.16億円0.13億円11.4%1.2%0.0%37.9%0.1%収益力に注意2025-03-31
14石川地質コンサルタンツ17.71.53億円0.35億円22.8%18.4%5.5%9.1%30.1%バランス型2025-05-31

上位会社の見方

  1. 1位 ホクコク地水:売上41.28億円、営業利益率21.4%、純利益率14.5%、自己資本比率78.4%で、今回の配点では最もバランスが良い。
  2. 2位 のとさく:営業利益率28.1%、純利益率19.6%、自己資本比率58.7%。規模より採算性と安全性が評価された。
  3. 3位 興信工業:営業利益率18.0%、純利益率13.2%、自己資本比率60.4%。規模より採算性と安全性が評価された。
会社全体の決算を比較する際の注意: 協会区分は各社の一つの事業分野を示すもので、会社全体の事業構成と一致するとは限りません。
地質・測量・建設コンサルタントのほか、工事、設備、施設運営、環境分析など複数事業を持つ会社では、専門会社との単純比較によって有利または不利に見える場合があります。
本記事の順位は会社全体の財務傾向を比較したものであり、特定部門の技術力や部門単独の採算を直接評価するものではありません。

測量協会の業務と総合ランキング

測量は、土地や構造物の位置・高さ・形状を座標化し、設計と施工の基礎を作る業務です。復旧現場では、被災状況測量、路線・河川・用地測量、UAV・レーザー点群、完成形の出来形管理、GIS台帳整備などがあります。

対象:測量協会会員のうち、建コン・地質協会会員を除き、財務を確認できた33社 / 財務情報:2026年7月9日更新
測量協会・総合点上位10社+利水社(売上規模参考)0点25点50点75点100点石川都市開発75.3点テクノマップ74.2点太陽測地社73.8点津田測量70.3点セントラル航業70.2点羽咋測量設計68.8点北日本ジオグラフィ68.6点稲垣測量66.1点森平測量64.2点鳥越63.0点利水社(総合18位)49.7点
順位会社名総合点売上高販管費販管費率営業利益率純利益率自己資本比率利益残存率評価タイプ決算日
1石川都市開発75.34.66億円0.49億円10.4%35.0%25.4%84.6%72.5%高収益・高安全性2026-03-31
2テクノマップ74.24.68億円0.81億円17.3%37.2%26.4%78.4%71.0%高収益・高安全性2025-04-30
3太陽測地社73.85.09億円1.30億円25.5%30.5%21.9%85.6%71.7%高収益・高安全性2025-06-30
4津田測量70.32.31億円0.31億円13.6%56.3%36.6%74.5%65.1%高収益・高安全性2025-12-31
5セントラル航業70.21.29億円0.43億円33.5%24.6%18.8%88.4%76.7%高収益・高安全性2025-06-30
6羽咋測量設計68.88.32億円0.67億円8.0%43.2%27.7%67.4%64.0%高収益・高安全性2025-06-30
7北日本ジオグラフィ68.65.36億円1.06億円19.7%18.5%15.5%78.1%83.6%安定財務型2025-08-31
8稲垣測量66.11.21億円0.28億円23.5%39.6%24.1%87.9%60.8%高収益・高安全性2025-09-30
9森平測量64.20.95億円0.10億円10.5%67.1%45.7%64.6%68.1%高収益・高安全性2025-12-31
10鳥越63.09.82億円1.02億円10.4%47.2%30.1%49.9%63.9%高収益・財務確認型2026-03-31
18利水社49.712.53億円1.56億円12.4%12.9%9.0%45.1%69.6%バランス型・売上規模1位2026-03-31
利水社を参考掲載: 利水社の総合順位は18位ですが、建コン協会・地質調査業協会との重複を除いた測量会社では、 売上高12.53億円で最大です。営業利益率12.9%、純利益率9.0%、 自己資本比率45.1%で、上位の高利益率・高自己資本型企業とは性格が異なります。 総合点だけでは見えにくい「測量会社としての受注規模」を示すため、 上位10社とあわせて常時表示しています。
測量協会の全33社ランキングを表示
順位会社名総合点売上高販管費販管費率営業利益率純利益率自己資本比率利益残存率評価タイプ決算日
1石川都市開発75.34.66億円0.49億円10.4%35.0%25.4%84.6%72.5%高収益・高安全性2026-03-31
2テクノマップ74.24.68億円0.81億円17.3%37.2%26.4%78.4%71.0%高収益・高安全性2025-04-30
3太陽測地社73.85.09億円1.30億円25.5%30.5%21.9%85.6%71.7%高収益・高安全性2025-06-30
4津田測量70.32.31億円0.31億円13.6%56.3%36.6%74.5%65.1%高収益・高安全性2025-12-31
5セントラル航業70.21.29億円0.43億円33.5%24.6%18.8%88.4%76.7%高収益・高安全性2025-06-30
6羽咋測量設計68.88.32億円0.67億円8.0%43.2%27.7%67.4%64.0%高収益・高安全性2025-06-30
7北日本ジオグラフィ68.65.36億円1.06億円19.7%18.5%15.5%78.1%83.6%安定財務型2025-08-31
8稲垣測量66.11.21億円0.28億円23.5%39.6%24.1%87.9%60.8%高収益・高安全性2025-09-30
9森平測量64.20.95億円0.10億円10.5%67.1%45.7%64.6%68.1%高収益・高安全性2025-12-31
10鳥越63.09.82億円1.02億円10.4%47.2%30.1%49.9%63.9%高収益・財務確認型2026-03-31
11大扇地理61.60.92億円0.24億円26.5%48.0%32.6%73.6%67.8%高収益・高安全性2025-12-31
12エービーコンサルタント57.81.29億円0.47億円36.3%12.4%10.0%80.4%80.7%安定財務型2025-11-30
13武田測量設計事務所54.70.97億円0.43億円44.1%50.3%36.0%40.8%71.5%高収益・財務確認型2025-12-31
14高山測量設計事務所54.52.46億円0.41億円16.7%25.2%17.4%58.8%69.2%高収益・高安全性2025-08-31
15日本海航測52.38.55億円1.07億円12.6%17.9%12.2%57.3%68.2%バランス型2025-09-30
16小畑設計事務所50.90.48億円0.18億円37.8%7.6%10.6%86.4%100.0%安定財務型2026-03-31
1750.52.56億円0.56億円21.8%35.5%24.5%38.0%69.0%高収益・財務確認型2025-05-31
18利水社49.712.53億円1.56億円12.4%12.9%9.0%45.1%69.6%バランス型2026-03-31
19カホク測量設計48.31.62億円0.45億円27.5%7.7%6.0%69.7%78.6%安定財務型2025-08-31
20日本海測量48.10.78億円0.43億円55.3%5.7%4.4%97.3%78.4%安定財務型2025-06-30
21北陸開発設計45.30.78億円0.14億円18.1%18.8%15.2%50.6%80.8%バランス型2025-05-31
22小松測量44.50.95億円0.41億円43.5%8.0%7.2%60.9%90.3%安定財務型2026-03-31
23エーブルコンサルタンツ42.50.70億円0.26億円36.9%11.2%9.4%60.5%84.0%安定財務型2025-12-31
24地域みらい41.710.26億円1.14億円11.1%31.7%5.9%24.3%18.8%バランス型2025-10-31
25新開測量41.60.80億円0.30億円37.7%5.7%7.4%61.5%100.0%安定財務型2025-09-30
26開発技研36.60.83億円0.32億円38.9%22.2%14.9%44.1%66.9%高収益・財務確認型2026-03-31
27SAQLAS33.91.76億円0.75億円42.4%5.0%4.4%39.6%87.2%バランス型2026-01-31
28俵設計32.60.66億円0.23億円35.3%-18.8%-18.5%99.0%0.0%赤字・財務耐久力確認2026-01-31
29金城コンサルタント29.70.17億円0.10億円57.6%21.2%17.4%-81.6%82.1%高収益・財務確認型2025-10-31
30生田測量28.70.52億円0.21億円39.3%-3.1%-3.1%86.4%0.0%赤字・財務耐久力確認2025-08-31
31シーディーシー21.60.63億円0.07億円11.5%8.5%4.5%45.6%53.1%バランス型2025-09-30
32加能技研14.51.10億円0.31億円28.1%5.9%0.4%6.6%6.2%収益力に注意2026-03-31
33水文測量14.10.55億円0.47億円86.0%11.8%4.2%16.1%35.2%バランス型2026-03-31

上位会社の見方

  1. 1位 石川都市開発:売上4.66億円、営業利益率35.0%、純利益率25.4%、自己資本比率84.6%で、今回の配点では最もバランスが良い。
  2. 2位 テクノマップ:営業利益率37.2%に加え、自己資本比率78.4%。収益性と財務安全性の両方が高い。
  3. 3位 太陽測地社:営業利益率30.5%に加え、自己資本比率85.6%。収益性と財務安全性の両方が高い。
ランキングの読み方: 測量会社では、売上規模が小さくても高利益率・高自己資本比率の会社が上位に入ります。 これは少人数の技術者を中心とした事業構造を反映している可能性があります。 一方、建コンでは大規模案件への対応力、地質では機械・現場体制を含む事業継続力も重要です。
単年度ランキングの限界: 今回の順位は、原則として各社の1期分の決算だけを使った比較です。 能登半島地震後は、復旧・復興業務の受注増、災害対応による一時的な高稼働、 大型案件の完成時期などによって、売上高や利益率が通常年度より大きく動く可能性があります。 したがって、今回の高利益が恒常的な収益力なのか、震災復興需要による一時的な増益なのかを 判断するには、少なくとも3~5期分の売上高、営業利益、純利益、営業利益率、 自己資本比率を並べて推移を見る必要があります。 複数年で安定して利益を確保している会社と、特定年度だけ急増した会社では、 同じ総合点でも評価の意味が異なります。

販管費率から見る「売上減少への耐性」

国土交通省の財務データにある「販売費及び一般管理費」は、営業、総務、経理、役員、本社・営業所など、 業務の生産に直接結び付きにくい部門の人件費や会社運営費を含む項目です。 本記事では、販売費及び一般管理費 ÷ 売上高を「販管費率」として見ます。

会社別の販管費率をランキング表へ追加

今回の更新: 上にある建コン・地質・測量の各ランキング表と、総合ランキングの全社一覧へ、 「販管費」と「販管費率」の2列を追加しました。 緑は15%以下、橙は30%以上を目安表示しています。色だけで良し悪しを断定するものではありません。

3業種の販管費率比較

区分対象社数販管費率
売上加重
販管費率
中央値
営業利益率
単純平均
建コン協会7社19.0%20.8%18.5%
地質協会14社14.3%14.8%15.2%
測量協会33社17.8%26.5%22.7%

売上減少時の負担を確認したい組み合わせ

次は、営業利益率10%未満かつ販管費率20%以上に該当した会社です。 現時点で経営が悪いという意味ではありませんが、売上が落ちた場合に固定的な管理費負担が利益へ影響しやすいため、 複数年度の売上・人員・販管費の推移を確認したい組み合わせです。

区分会社名売上高販管費販管費率営業利益率自己資本比率見方
測量協会日本海測量0.78億円0.43億円55.3%5.7%97.3%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
測量協会小松測量0.95億円0.41億円43.5%8.0%60.9%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
測量協会SAQLAS1.76億円0.75億円42.4%5.0%39.6%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
測量協会生田測量0.52億円0.21億円39.3%-3.1%86.4%営業赤字で、販管費負担も相対的に高い
測量協会小畑設計事務所0.48億円0.18億円37.8%7.6%86.4%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
測量協会新開測量0.80億円0.30億円37.7%5.7%61.5%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
測量協会俵設計0.66億円0.23億円35.3%-18.8%99.0%営業赤字で、販管費負担も相対的に高い
地質協会東亜鑿泉工業2.07億円0.61億円29.4%-2.0%71.5%営業赤字で、販管費負担も相対的に高い
測量協会加能技研1.10億円0.31億円28.1%5.9%6.6%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
測量協会カホク測量設計1.62億円0.45億円27.5%7.7%69.7%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
建コン協会国土開発センター48.99億円10.20億円20.8%7.7%55.9%営業利益率が低く、販管費負担も相対的に高い
建コン協会の販管費率一覧(低い順・7社)
順位会社名売上高販管費販管費率営業利益率自己資本比率決算日
1東洋設計47.95億円7.66億円16.0%14.2%21.8%2026-03-31
2プラネット・コンサルタント6.09億円0.98億円16.0%17.2%52.3%2025-06-30
3日本海コンサルタント49.49億円8.61億円17.4%17.2%53.1%2025-09-30
4国土開発センター48.99億円10.20億円20.8%7.7%55.9%2025-09-30
5五大開発11.18億円2.45億円21.9%23.0%69.8%2025-09-30
6ナチュラルコンサルタント15.95億円3.52億円22.1%28.0%67.9%2025-09-30
7アルスコンサルタンツ11.47億円2.82億円24.6%22.1%41.9%2025-09-30
地質協会の販管費率一覧(低い順・14社)
順位会社名売上高販管費販管費率営業利益率自己資本比率決算日
1興信工業6.18億円0.12億円1.9%18.0%60.4%2025-03-01
2エオネックス37.84億円3.75億円9.9%8.1%22.5%2026-03-31
3国際地研1.16億円0.13億円11.4%1.2%37.9%2025-03-31
4古一地下開発5.90億円0.71億円12.0%17.8%72.7%2025-09-30
5のとさく12.76億円1.59億円12.5%28.1%58.7%2025-05-31
6北海技建2.19億円0.30億円13.7%24.5%23.4%2025-04-30
7能登建設24.24億円3.47億円14.3%12.8%44.9%2025-05-31
8ホクコク地水41.28億円6.28億円15.2%21.4%78.4%2025-06-30
9カナイワ10.29億円1.77億円17.2%3.3%21.4%2025-08-31
10日研技術6.54億円1.13億円17.2%22.0%39.0%2025-05-31
11中部地質10.71億円1.95億円18.2%23.3%27.1%2025-06-20
12石川地質コンサルタンツ1.53億円0.35億円22.8%18.4%9.1%2025-05-31
13東亜鑿泉工業2.07億円0.61億円29.4%-2.0%71.5%2026-03-31
14中部地下開発6.53億円2.02億円30.9%15.8%22.8%2025-07-31
測量協会の販管費率一覧(低い順・33社)
順位会社名売上高販管費販管費率営業利益率自己資本比率決算日
1羽咋測量設計8.32億円0.67億円8.0%43.2%67.4%2025-06-30
2石川都市開発4.66億円0.49億円10.4%35.0%84.6%2026-03-31
3鳥越9.82億円1.02億円10.4%47.2%49.9%2026-03-31
4森平測量0.95億円0.10億円10.5%67.1%64.6%2025-12-31
5地域みらい10.26億円1.14億円11.1%31.7%24.3%2025-10-31
6シーディーシー0.63億円0.07億円11.5%8.5%45.6%2025-09-30
7利水社12.53億円1.56億円12.4%12.9%45.1%2026-03-31
8日本海航測8.55億円1.07億円12.6%17.9%57.3%2025-09-30
9津田測量2.31億円0.31億円13.6%56.3%74.5%2025-12-31
10高山測量設計事務所2.46億円0.41億円16.7%25.2%58.8%2025-08-31
11テクノマップ4.68億円0.81億円17.3%37.2%78.4%2025-04-30
12北陸開発設計0.78億円0.14億円18.1%18.8%50.6%2025-05-31
13北日本ジオグラフィ5.36億円1.06億円19.7%18.5%78.1%2025-08-31
142.56億円0.56億円21.8%35.5%38.0%2025-05-31
15稲垣測量1.21億円0.28億円23.5%39.6%87.9%2025-09-30
16太陽測地社5.09億円1.30億円25.5%30.5%85.6%2025-06-30
17大扇地理0.92億円0.24億円26.5%48.0%73.6%2025-12-31
18カホク測量設計1.62億円0.45億円27.5%7.7%69.7%2025-08-31
19加能技研1.10億円0.31億円28.1%5.9%6.6%2026-03-31
20セントラル航業1.29億円0.43億円33.5%24.6%88.4%2025-06-30
21俵設計0.66億円0.23億円35.3%-18.8%99.0%2026-01-31
22エービーコンサルタント1.29億円0.47億円36.3%12.4%80.4%2025-11-30
23エーブルコンサルタンツ0.70億円0.26億円36.9%11.2%60.5%2025-12-31
24新開測量0.80億円0.30億円37.7%5.7%61.5%2025-09-30
25小畑設計事務所0.48億円0.18億円37.8%7.6%86.4%2026-03-31
26開発技研0.83億円0.32億円38.9%22.2%44.1%2026-03-31
27生田測量0.52億円0.21億円39.3%-3.1%86.4%2025-08-31
28SAQLAS1.76億円0.75億円42.4%5.0%39.6%2026-01-31
29小松測量0.95億円0.41億円43.5%8.0%60.9%2026-03-31
30武田測量設計事務所0.97億円0.43億円44.1%50.3%40.8%2025-12-31
31日本海測量0.78億円0.43億円55.3%5.7%97.3%2025-06-30
32金城コンサルタント0.17億円0.10億円57.6%21.2%-81.6%2025-10-31
33水文測量0.55億円0.47億円86.0%11.8%16.1%2026-03-31
見る指標意味注意点
販管費率売上高に対する営業・管理部門などの費用負担低いほど常に良いとは限らず、採用・システム投資なども含む
営業利益率本業で最終的に残った利益の割合復興需要や大型案件で単年度だけ上昇する場合がある
売上高の伸び受注量や事業規模の拡大売上だけ増えて利益率が上がらなければ、原価や固定費の増加も考えられる
事務人数・総従業者数人員体制の大きさ登録ごとの人数であり、実際の部門構成を完全には示さない
復興需要後に注意したい組み合わせ: 「震災後に売上高を大きく伸ばした」「営業利益率が低い」「販管費率が高い」が重なる会社です。 受注増に対応するため人員や拠点を増やし、固定的な人件費や管理費が上がったとすれば、 測量・地質調査の仕事量が減少した際に、売上の減少以上に営業利益が落ちる可能性があります。 ただし、公開決算だけでは人員増加や費用増加の原因を断定できないため、ここでは経営上の確認ポイントとして扱います。

反対に、売上が増えているにもかかわらず販管費率が低下し、営業利益率も改善している会社は、 増えた受注を既存の組織で効率よく処理できた可能性があります。 今後は単年度の順位だけでなく、複数年度の売上高、販管費率、営業利益率を並べることで、 復興需要終了後の経営耐性をより判断しやすくなります。

売上原価率から見る「業務を実施するためのコスト」

売上原価は、現場や設計・測量業務を実施するために直接対応する人件費、外注費、機械・車両費、 材料費、現場経費などが含まれる項目です。本記事では国交省データから、次の関係を使って逆算しています。

計算方法:
売上総利益 = 営業利益 + 販売費及び一般管理費
売上原価 = 売上高 − 売上総利益
売上原価率 = 売上原価 ÷ 売上高
比較上の注意: 売上原価は国交省Excelに直接掲載された独立項目ではなく、売上高・営業利益・販管費から算出した値です。 また、技術者人件費や共通経費を売上原価と販管費のどちらへ計上するかは会社ごとに異なる可能性があります。 そのため、異業種間で単純に優劣を決めるのではなく、同じ業種内で粗利益構造を確認するための目安として使用します。 限界利益率を示すものではありません。

3業種の売上原価率比較

区分対象社数売上原価率
売上加重
売上原価率
中央値
売上総利益率
売上加重
原価率が最も高い会社
建コン協会7社65.5%65.4%34.5%国土開発センター(71.5%)
地質協会14社69.9%66.8%30.1%国際地研(87.4%)
測量協会33社54.2%51.4%45.8%俵設計(83.5%)

売上原価額ランキング(3業種・重複除外後)

売上原価額は会社規模の影響を強く受けるため、「原価が高い会社ほど非効率」という意味ではありません。 受注を処理するために、年間どの程度の直接的な業務コストを使っているかを見る表です。

順位区分会社名売上高売上原価売上原価率売上総利益率営業利益率
1建コン協会国土開発センター48.99億円35.03億円71.5%28.5%7.7%
2建コン協会東洋設計47.95億円33.47億円69.8%30.2%14.2%
3建コン協会日本海コンサルタント49.49億円32.37億円65.4%34.6%17.2%
4地質協会エオネックス37.84億円31.02億円82.0%18.0%8.1%
5地質協会ホクコク地水41.28億円26.18億円63.4%36.6%21.4%
6地質協会能登建設24.24億円17.67億円72.9%27.1%12.8%
7測量協会利水社12.53億円9.35億円74.6%25.4%12.9%
8地質協会カナイワ10.29億円8.19億円79.6%20.4%3.3%
9建コン協会ナチュラルコンサルタント15.95億円7.96億円49.9%50.1%28.0%
10地質協会のとさく12.76億円7.58億円59.4%40.6%28.1%
11地質協会中部地質10.71億円6.27億円58.6%41.4%23.3%
12建コン協会五大開発11.18億円6.17億円55.2%44.8%23.0%
13建コン協会アルスコンサルタンツ11.47億円6.11億円53.2%46.8%22.1%
14測量協会日本海航測8.55億円5.94億円69.5%30.5%17.9%
15測量協会地域みらい10.26億円5.87億円57.3%42.7%31.7%
売上原価率の見方: 売上原価率が高い会社は、直接人件費、外注費、材料費、機械・車両費、減価償却費、現場経費など、業務実施側への投入が大きい可能性があります。
一方で、売上や受注量を確保するために低い価格で受注し、同じ業務量に対して十分な粗利益を確保できていない可能性もあります。販管費率が低くても営業利益率まで低い場合は、単に現場へ手厚く配分していると見るのではなく、受注単価、外注比率、案件別採算、稼働率を併せて確認する必要があります。
この点は特定の会社だけでなく、すべての会社に共通する見方です。公開決算だけでは、現場への積極投資なのか、低価格受注による採算悪化なのか、売上原価の詳しい内訳までは判別できません。

業種別・売上原価率ランキング(高い順)

原価率が高い会社は、直接人件費、外注費、機械・車両費など、現場側の負担が大きい可能性があります。 ただし、売上や受注量を維持するために低い価格で受注し、売上総利益が薄くなっている場合にも原価率は高くなります。 また、販管費へ計上する費用が少ない会社は、その分だけ売上原価率が高く見えることもあります。

建コン協会の売上原価率一覧(高い順・7社)
順位会社名売上高売上原価売上原価率売上総利益売上総利益率販管費率営業利益率決算日
1国土開発センター48.99億円35.03億円71.5%13.96億円28.5%20.8%7.7%2025-09-30
2東洋設計47.95億円33.47億円69.8%14.48億円30.2%16.0%14.2%2026-03-31
3プラネット・コンサルタント6.09億円4.07億円66.8%2.02億円33.2%16.0%17.2%2025-06-30
4日本海コンサルタント49.49億円32.37億円65.4%17.12億円34.6%17.4%17.2%2025-09-30
5五大開発11.18億円6.17億円55.2%5.02億円44.8%21.9%23.0%2025-09-30
6アルスコンサルタンツ11.47億円6.11億円53.2%5.36億円46.8%24.6%22.1%2025-09-30
7ナチュラルコンサルタント15.95億円7.96億円49.9%7.99億円50.1%22.1%28.0%2025-09-30
地質協会の売上原価率一覧(高い順・14社)
順位会社名売上高売上原価売上原価率売上総利益売上総利益率販管費率営業利益率決算日
1国際地研1.16億円1.01億円87.4%0.15億円12.6%11.4%1.2%2025-03-31
2エオネックス37.84億円31.02億円82.0%6.82億円18.0%9.9%8.1%2026-03-31
3興信工業6.18億円4.96億円80.2%1.23億円19.8%1.9%18.0%2025-03-01
4カナイワ10.29億円8.19億円79.6%2.10億円20.4%17.2%3.3%2025-08-31
5能登建設24.24億円17.67億円72.9%6.57億円27.1%14.3%12.8%2025-05-31
6東亜鑿泉工業2.07億円1.50億円72.6%0.57億円27.4%29.4%-2.0%2026-03-31
7古一地下開発5.90億円4.14億円70.2%1.76億円29.8%12.0%17.8%2025-09-30
8ホクコク地水41.28億円26.18億円63.4%15.10億円36.6%15.2%21.4%2025-06-30
9北海技建2.19億円1.35億円61.8%0.84億円38.2%13.7%24.5%2025-04-30
10日研技術6.54億円3.98億円60.8%2.56億円39.2%17.2%22.0%2025-05-31
11のとさく12.76億円7.58億円59.4%5.18億円40.6%12.5%28.1%2025-05-31
12石川地質コンサルタンツ1.53億円0.90億円58.8%0.63億円41.2%22.8%18.4%2025-05-31
13中部地質10.71億円6.27億円58.6%4.44億円41.4%18.2%23.3%2025-06-20
14中部地下開発6.53億円3.48億円53.3%3.05億円46.7%30.9%15.8%2025-07-31
測量協会の売上原価率一覧(高い順・33社)
順位会社名売上高売上原価売上原価率売上総利益売上総利益率販管費率営業利益率決算日
1俵設計0.66億円0.55億円83.5%0.11億円16.5%35.3%-18.8%2026-01-31
2シーディーシー0.63億円0.50億円80.0%0.13億円20.0%11.5%8.5%2025-09-30
3利水社12.53億円9.35億円74.6%3.18億円25.4%12.4%12.9%2026-03-31
4日本海航測8.55億円5.94億円69.5%2.61億円30.5%12.6%17.9%2025-09-30
5加能技研1.10億円0.73億円66.1%0.37億円33.9%28.1%5.9%2026-03-31
6カホク測量設計1.62億円1.05億円64.8%0.57億円35.2%27.5%7.7%2025-08-31
7生田測量0.52億円0.33億円63.8%0.19億円36.2%39.3%-3.1%2025-08-31
8北陸開発設計0.78億円0.49億円63.1%0.29億円36.9%18.1%18.8%2025-05-31
9北日本ジオグラフィ5.36億円3.31億円61.8%2.05億円38.2%19.7%18.5%2025-08-31
10高山測量設計事務所2.46億円1.43億円58.1%1.03億円41.9%16.7%25.2%2025-08-31
11地域みらい10.26億円5.87億円57.3%4.38億円42.7%11.1%31.7%2025-10-31
12新開測量0.80億円0.45億円56.6%0.35億円43.4%37.7%5.7%2025-09-30
13小畑設計事務所0.48億円0.26億円54.6%0.22億円45.4%37.8%7.6%2026-03-31
14石川都市開発4.66億円2.54億円54.6%2.12億円45.4%10.4%35.0%2026-03-31
15SAQLAS1.76億円0.92億円52.6%0.83億円47.4%42.4%5.0%2026-01-31
16エーブルコンサルタンツ0.70億円0.36億円51.9%0.34億円48.1%36.9%11.2%2025-12-31
17エービーコンサルタント1.29億円0.66億円51.4%0.63億円48.6%36.3%12.4%2025-11-30
18羽咋測量設計8.32億円4.06億円48.8%4.26億円51.2%8.0%43.2%2025-06-30
19小松測量0.95億円0.46億円48.5%0.49億円51.5%43.5%8.0%2026-03-31
20テクノマップ4.68億円2.13億円45.5%2.55億円54.5%17.3%37.2%2025-04-30
21太陽測地社5.09億円2.24億円44.0%2.85億円56.0%25.5%30.5%2025-06-30
222.56億円1.09億円42.7%1.47億円57.3%21.8%35.5%2025-05-31
23鳥越9.82億円4.16億円42.4%5.65億円57.6%10.4%47.2%2026-03-31
24セントラル航業1.29億円0.54億円41.9%0.75億円58.1%33.5%24.6%2025-06-30
25日本海測量0.78億円0.30億円39.1%0.47億円60.9%55.3%5.7%2025-06-30
26開発技研0.83億円0.32億円38.9%0.51億円61.1%38.9%22.2%2026-03-31
27稲垣測量1.21億円0.45億円36.9%0.76億円63.1%23.5%39.6%2025-09-30
28津田測量2.31億円0.70億円30.1%1.61億円69.9%13.6%56.3%2025-12-31
29大扇地理0.92億円0.23億円25.5%0.69億円74.5%26.5%48.0%2025-12-31
30森平測量0.95億円0.21億円22.3%0.74億円77.7%10.5%67.1%2025-12-31
31金城コンサルタント0.17億円0.04億円21.2%0.13億円78.8%57.6%21.2%2025-10-31
32武田測量設計事務所0.97億円0.05億円5.5%0.92億円94.5%44.1%50.3%2025-12-31
33水文測量0.55億円0.01億円2.2%0.53億円97.8%86.0%11.8%2026-03-31

売上原価率が高く、販管費率が低い会社は、会社運営費よりも現場・技術部門側へ費用が集中している可能性があります。 ただし、受注量や売上を確保するために低価格で受注し、粗利益が薄くなっている場合にも同じような数値になります。 反対に売上原価率が低く販管費率が高い会社は、技術者人件費などを販管費側へ計上している可能性もあるため、 売上総利益率、営業利益率、受注単価、外注比率、案件別採算を併せて見る必要があります。

利益の使い方・財務構造ランキング

売上総利益率(稼ぐ力)、販管費率(管理コスト)、営業利益率(本業で最終的に残る利益)、 自己資本比率(過去の利益や資本構成の蓄積結果)を並べ、3業種54社を4つの視点で比較しました。 各指数は、54社内での百分位順位を0~100に換算した独自の相対指標です。 数値が高いほど優良という意味ではなく、その財務的な特徴が強く表れていることを示します。

「社員への還元」は決算数値だけでは断定できません。
売上原価には、現場技術者の給与・賞与だけでなく、外注費、材料費、機械・車両費、減価償却費なども含まれます。 また、受注量や売上を確保するために低い価格で受注し、粗利益が薄くなっている場合にも売上原価率は高くなります。 そのため本記事では「社員へ還元している会社」とは断定せず、 現場・人材投入型(社員還元、外注・設備投入、低価格受注など複数の可能性を含む参考分類)として表示します。 また、自己資本比率は内部留保だけでなく、資本金や借入金の大小にも左右されます。

4つのランキングの計算方法

視点指数の構成読み方
内部蓄積型自己資本比率順位70%+営業利益率順位30%利益を残し、財務基盤を厚くしてきた傾向。ただし資本金や借入状況も影響
現場・人材投入型売上原価率順位50%+販管費率の低さ30%+営業利益率順位20%現場・技術部門側への投入が大きい可能性。ただし低価格受注で粗利が薄い場合にも同様の数値になる
原価競争圧力型売上原価率順位65%+営業利益率の低さ35%直接コストが重い、または受注確保を優先した低価格受注により、利益が残りにくい可能性
管理コスト負担型販管費率順位65%+営業利益率の低さ35%営業・管理部門などの費用負担が利益を圧迫しているように見える傾向
内部蓄積型ランキング(上位10社)

自己資本比率を中心に、営業利益率も加味しています。高い自己資本比率だけでなく、現在の収益力を併せて評価します。

順位会社名区分指数売上総利益率
稼ぐ力
販管費率
管理コスト
営業利益率
本業利益
自己資本比率
蓄積・安全性
1稲垣測量測量協会92.663.1%23.5%39.6%87.9%
2セントラル航業測量協会88.958.1%33.5%24.6%88.4%
3太陽測地社測量協会85.856.0%25.5%30.5%85.6%
4石川都市開発測量協会85.745.4%10.4%35.0%84.6%
5津田測量測量協会83.669.9%13.6%56.3%74.5%
6テクノマップ測量協会83.554.5%17.3%37.2%78.4%
7大扇地理測量協会81.174.5%26.5%48.0%73.6%
8ホクコク地水地質協会75.036.6%15.2%21.4%78.4%
9森平測量測量協会73.677.7%10.5%67.1%64.6%
10日本海測量測量協会72.460.9%55.3%5.7%97.3%
現場・人材投入型ランキング(上位10社)

売上原価率が高く、販管費率が低く、営業黒字を確保している会社が上位になります。現場人件費、外注費、機械・現場経費を厚く投入している可能性がある一方、受注量を確保するため低価格で受注し、粗利が薄い可能性もあります。公開資料だけでは内訳を判別できません。

順位会社名区分指数売上総利益率
稼ぐ力
販管費率
管理コスト
営業利益率
本業利益
自己資本比率
蓄積・安全性
1興信工業地質協会87.019.8%1.9%18.0%60.4%
2エオネックス地質協会81.918.0%9.9%8.1%22.5%
3国際地研地質協会77.212.6%11.4%1.2%37.9%
4シーディーシー測量協会77.020.0%11.5%8.5%45.6%
5利水社測量協会75.825.4%12.4%12.9%45.1%
6古一地下開発地質協会74.529.8%12.0%17.8%72.7%
7能登建設地質協会71.727.1%14.3%12.8%44.9%
8日本海航測測量協会71.330.5%12.6%17.9%57.3%
9のとさく地質協会67.540.6%12.5%28.1%58.7%
10地域みらい測量協会67.442.7%11.1%31.7%24.3%
原価競争圧力型ランキング(上位10社)

売上原価率が高い一方、営業利益率が低い会社が上位になります。現場コストや外注費が重い場合だけでなく、売上・受注量を確保するため低い価格で受注し、十分な粗利益を取れていない可能性もあります。単年度の大型案件、費用計上区分、受注単価、案件別採算にも注意が必要です。

順位会社名区分指数売上総利益率
稼ぐ力
販管費率
管理コスト
営業利益率
本業利益
自己資本比率
蓄積・安全性
1俵設計測量協会98.816.5%35.3%-18.8%99.0%
2国際地研地質協会98.012.6%11.4%1.2%37.9%
3カナイワ地質協会91.220.4%17.2%3.3%21.4%
4エオネックス地質協会89.018.0%9.9%8.1%22.5%
5東亜鑿泉工業地質協会88.927.4%29.4%-2.0%71.5%
6シーディーシー測量協会85.820.0%11.5%8.5%45.6%
7国土開発センター建コン協会82.028.5%20.8%7.7%55.9%
8利水社測量協会80.125.4%12.4%12.9%45.1%
9能登建設地質協会79.527.1%14.3%12.8%44.9%
10興信工業地質協会79.219.8%1.9%18.0%60.4%
管理コスト負担型ランキング(上位10社)

販管費率が高い一方、営業利益率が低い会社が上位になります。採用・営業・システム投資など前向きな支出を含む場合もあります。

順位会社名区分指数売上総利益率
稼ぐ力
販管費率
管理コスト
営業利益率
本業利益
自己資本比率
蓄積・安全性
1日本海測量測量協会93.360.9%55.3%5.7%97.3%
2生田測量測量協会92.036.2%39.3%-3.1%86.4%
3SAQLAS測量協会90.647.4%42.4%5.0%39.6%
4水文測量測量協会89.497.8%86.0%11.8%16.1%
5小松測量測量協会87.251.5%43.5%8.0%60.9%
6俵設計測量協会85.316.5%35.3%-18.8%99.0%
7新開測量測量協会84.743.4%37.7%5.7%61.5%
8小畑設計事務所測量協会84.245.4%37.8%7.6%86.4%
9東亜鑿泉工業地質協会80.327.4%29.4%-2.0%71.5%
10金城コンサルタント測量協会79.078.8%57.6%21.2%-81.6%
同じ会社が複数のランキングで上位になる場合: 「現場・人材投入型」と「原価競争圧力型」のように、同じ売上原価率を異なる角度から評価しているため、複数の特徴が同時に強く表れる会社があります。
現場側への投入が多いことと、原価負担によって利益が残りにくいことは両立します。どの会社についても、給与、外注費、機械費、材料費、現場経費の内訳を確認しなければ、社員還元か原価圧力かを断定できません。

非上場企業の利益配分と、これからの管理部門

非上場企業は、利益を最大化することだけが正解ではありません。
株式市場から短期的な利益成長を強く求められない非上場企業では、利益の一部を社員の給与・賞与、採用・教育、設備更新、DX、福利厚生などへ回し、適正な利益率に抑える経営には合理性があります。
一方で、「税金を払うくらいなら利益を残さない」という考えに偏りすぎると、自己資本、金融機関からの信用、災害・不況への耐久力、大型投資の余力が弱くなります。利益は税金ですべてなくなるわけではなく、税引後利益は将来の事業継続を支える純資産になります。
したがって、極端な高利益を目指す必要はないという考えには一理ありますが、望ましいのは「利益を残さないこと」ではなく、社員還元・成長投資・納税・内部蓄積のバランスを取ることです。
OB・発注者経験者の採用について: 公共事業では、行政手続、積算、設計基準、発注者との協議、地域事情に詳しい経験者が、営業、技術提案、品質管理、若手育成で大きな役割を持つことがあります。
人脈や発注者側の経験が受注活動で期待される場合もありますが、採用すれば指名や受注が保証されるわけではなく、法令・倫理・入札の公正性を守ることが大前提です。
今後も、対外調整や専門判断を担う経験者の人件費は、単純に削りにくい管理コストと考えられます。
AIで削減した間接業務の余力は、現場へ再配分すべき: 経理、総務、請求書処理、入札情報の収集、契約書の一次確認、議事録、定型報告書、データ転記などの事務作業は、AIや業務自動化によって大幅に省力化できる余地があります。
その一方で、屋外で行う測量、地質調査、ボーリング、現地踏査、施工、点検、維持管理、安全確認などは、少なくとも当面、人が現場へ出なければ完結しない仕事が中心です。 天候、地形、地盤、周辺住民、交通、安全など、その場の状況に応じた判断や身体作業は、事務作業ほど簡単にはAIへ置き換えられません。
したがって、AI導入の目的を管理部門だけの人員削減や利益率向上に置くのではなく、そこで生まれた人件費・採用枠・時間の余力を、現場技術者、技能者、調査員、施工・保守担当などのブルーカラー領域へ優先的に振り向けるべきです。 具体的には、現場人員の増強、給与・手当の改善、若手の採用と技能継承、複数人体制による安全確保、繁忙期の負担軽減、現場機材への投資などに再配分することが重要です。
建設・測量・地質調査業界では、今後さらに現場の担い手不足が深刻になる可能性があります。AIによってホワイトカラーの定型業務を軽くできる会社ほど、削減分を現場へ戻し、「事務は少人数で効率化し、現場には必要な人数と処遇を確保する」経営へ移行することが、受注力、品質、安全、技術継承の面でも合理的だと考えられます。
効果を見る際は、販管費率だけでなく、現場職員数、現場職の給与・手当、年齢構成、若手採用数、残業時間、事故・ヒヤリハット、外注依存度、処理日数、ミスや手戻りの件数も併せて確認する必要があります。
会社別の4指標と最も強く表れる傾向(54社)

「最も強い傾向」は4指数のうち最大のものを機械的に表示しています。企業の経営方針を断定するものではありません。

会社名区分売上総利益率販管費率営業利益率自己資本比率最も強い傾向指数
稲垣測量測量協会63.1%23.5%39.6%87.9%内部蓄積型92.6
セントラル航業測量協会58.1%33.5%24.6%88.4%内部蓄積型88.9
太陽測地社測量協会56.0%25.5%30.5%85.6%内部蓄積型85.8
石川都市開発測量協会45.4%10.4%35.0%84.6%内部蓄積型85.7
津田測量測量協会69.9%13.6%56.3%74.5%内部蓄積型83.6
テクノマップ測量協会54.5%17.3%37.2%78.4%内部蓄積型83.5
大扇地理測量協会74.5%26.5%48.0%73.6%内部蓄積型81.1
ホクコク地水地質協会36.6%15.2%21.4%78.4%内部蓄積型75.0
森平測量測量協会77.7%10.5%67.1%64.6%内部蓄積型73.6
羽咋測量設計測量協会51.2%8.0%43.2%67.4%内部蓄積型72.1
北日本ジオグラフィ測量協会38.2%19.7%18.5%78.1%内部蓄積型71.3
ナチュラルコンサルタント建コン協会50.1%22.1%28.0%67.9%内部蓄積型68.9
五大開発建コン協会44.8%21.9%23.0%69.8%内部蓄積型68.7
興信工業地質協会19.8%1.9%18.0%60.4%現場・人材投入型87.0
古一地下開発地質協会29.8%12.0%17.8%72.7%現場・人材投入型74.5
日本海航測測量協会30.5%12.6%17.9%57.3%現場・人材投入型71.3
のとさく地質協会40.6%12.5%28.1%58.7%現場・人材投入型67.5
地域みらい測量協会42.7%11.1%31.7%24.3%現場・人材投入型67.4
北海技建地質協会38.2%13.7%24.5%23.4%現場・人材投入型66.7
日研技術地質協会39.2%17.2%22.0%39.0%現場・人材投入型59.7
北陸開発設計測量協会36.9%18.1%18.8%50.6%現場・人材投入型59.4
高山測量設計事務所測量協会41.9%16.7%25.2%58.8%現場・人材投入型59.4
鳥越測量協会57.6%10.4%47.2%49.9%現場・人材投入型55.9
中部地質地質協会41.4%18.2%23.3%27.1%現場・人材投入型55.8
測量協会57.3%21.8%35.5%38.0%現場・人材投入型41.5
俵設計測量協会16.5%35.3%-18.8%99.0%原価競争圧力型98.8
国際地研地質協会12.6%11.4%1.2%37.9%原価競争圧力型98.0
カナイワ地質協会20.4%17.2%3.3%21.4%原価競争圧力型91.2
エオネックス地質協会18.0%9.9%8.1%22.5%原価競争圧力型89.0
東亜鑿泉工業地質協会27.4%29.4%-2.0%71.5%原価競争圧力型88.9
シーディーシー測量協会20.0%11.5%8.5%45.6%原価競争圧力型85.8
国土開発センター建コン協会28.5%20.8%7.7%55.9%原価競争圧力型82.0
利水社測量協会25.4%12.4%12.9%45.1%原価競争圧力型80.1
能登建設地質協会27.1%14.3%12.8%44.9%原価競争圧力型79.5
加能技研測量協会33.9%28.1%5.9%6.6%原価競争圧力型77.5
カホク測量設計測量協会35.2%27.5%7.7%69.7%原価競争圧力型73.4
東洋設計建コン協会30.2%16.0%14.2%21.8%原価競争圧力型73.3
プラネット・コンサルタント建コン協会33.2%16.0%17.2%52.3%原価競争圧力型69.2
日本海コンサルタント建コン協会34.6%17.4%17.2%53.1%原価競争圧力型66.7
日本海測量測量協会60.9%55.3%5.7%97.3%管理コスト負担型93.3
生田測量測量協会36.2%39.3%-3.1%86.4%管理コスト負担型92.0
SAQLAS測量協会47.4%42.4%5.0%39.6%管理コスト負担型90.6
水文測量測量協会97.8%86.0%11.8%16.1%管理コスト負担型89.4
小松測量測量協会51.5%43.5%8.0%60.9%管理コスト負担型87.2
新開測量測量協会43.4%37.7%5.7%61.5%管理コスト負担型84.7
小畑設計事務所測量協会45.4%37.8%7.6%86.4%管理コスト負担型84.2
金城コンサルタント測量協会78.8%57.6%21.2%-81.6%管理コスト負担型79.0
エーブルコンサルタンツ測量協会48.1%36.9%11.2%60.5%管理コスト負担型77.8
エービーコンサルタント測量協会48.6%36.3%12.4%80.4%管理コスト負担型75.3
中部地下開発地質協会46.7%30.9%15.8%22.8%管理コスト負担型69.0
開発技研測量協会61.1%38.9%22.2%44.1%管理コスト負担型69.0
武田測量設計事務所測量協会94.5%44.1%50.3%40.8%管理コスト負担型62.6
石川地質コンサルタンツ地質協会41.2%22.8%18.4%9.1%管理コスト負担型55.2
アルスコンサルタンツ建コン協会46.8%24.6%22.1%41.9%管理コスト負担型53.7

6.環境分析・計量・土壌・温泉分野

主な基準日:環境計量証明は2026年1月27日、土壌汚染指定調査機関は2026年6月30日、温泉分析は2025年8月。
17環境計量証明事業所
会社単位では16社
9石川県環境計量協会会員
7作業環境測定機関
7土壌汚染指定調査機関
4温泉登録分析機関
分野内容県内件数基準日
環境計量証明・濃度大気、水、土壌の濃度測定・分析17事業所2026年1月27日更新
音圧・振動計量証明騒音、振動の法定計量証明県一覧あり2026年1月27日更新
作業環境測定粉じん、特定化学物質、鉛、有機溶剤など7機関2024年1月31日現在
土壌汚染指定調査土地履歴、試料採取、土壌・地下水評価7機関2026年6月30日現在
温泉成分分析温泉分析書の発行4機関2025年8月現在

分析会社は売上高だけでは比較しにくく、保有する登録、測定項目、分析設備、精度管理、納期などを見る必要があります。 震災復旧では、解体時のアスベスト、土壌・地下水、廃棄物、騒音・振動などの需要がありましたが、 公費解体の終了に伴って解体関連の分析需要は縮小し、今後は復興工事や施設再建に伴う環境管理へ比重が移ると考えられます。

7.震災前後の石川県の投資的経費

ここでいう金額は発注済額ではありません。 県内の建設需要を年ごとに比べるため、石川県一般会計の当初予算にある 「投資的経費」と「災害復旧事業」を代替指標として使用しています。 国直轄、市町、民間工事は含まれないため、県内全体の工事量はこれより大きくなります。
石川県当初予算の投資的経費・災害復旧事業投資的経費災害復旧事業01,0002,0003,0004,0005,0001,022672023年度(震災前)4,5423,4132024年度2,8661,7182025年度2,8261,9432026年度億円県一般会計の当初予算。実際の発注済額・契約額ではない。
年度投資的経費うち災害復旧事業見方
2023年度(震災前)1,021.98億円66.81億円基準となる震災前年度
2024年度4,542.43億円3,412.61億円地震対応で投資的経費が約4.4倍
2025年度2,865.98億円1,718.00億円当初予算ベース。実質当初予算は別途3,621.55億円
2026年度2,825.72億円1,942.51億円総額は横ばい、災害復旧は前年度比13.1%増

震災前の2023年度は投資的経費が約1,022億円でしたが、地震直後の2024年度は約4,542億円に急増しました。 2025年度と2026年度は約2,800億円台まで減っていますが、それでも震災前の約2.8倍です。

特に災害復旧事業は、2023年度の約67億円から2024年度には約3,413億円へ増加しました。 2026年度も約1,943億円が計上され、2025年度より13.1%増えています。 つまり、ピーク時より総量は減ったものの、2026年度時点でも復旧工事は非常に大きな規模です。

8.熊本地震後の復旧・復興予算はどう減ったか

比較対象:熊本県一般会計に計上された「熊本地震関連予算」 または「熊本地震からの創造的復興分」。発災年度から2024年度までの公表値を整理。

能登の今後を考える参考として、2016年4月の熊本地震後に熊本県の復旧・復興予算が どのように減っていったかを確認しました。 その前提として、まず地震前の通常の県予算規模を確認します。

熊本地震前の通常予算はどの程度だったか

震災前の基準:2015年度(平成27年度)当初予算。 2016年度当初予算は4月の地震前に成立していましたが、知事改選に伴う骨格予算だったため、 通常年度との単純比較には注意が必要です。
年度・時点一般会計当初予算投資的経費熊本地震関連予算見方
2015年度(震災前の通常年度)7,538億円1,354億円0円震災前の通常規模を示す基準
2016年度当初(地震発生前)6,878億円630億円0円知事改選による骨格予算。普通建設事業は概ね4~5割だけを計上
2016年度(発災後の累計)補正後に大幅拡大5,323億円地震対応分だけで震災前の年間投資的経費の約3.9倍
1,354億円2015年度の投資的経費
震災前の通常年度
5,323億円2016年度の熊本地震関連予算
約3.9倍地震関連予算÷震災前の投資的経費
7,538億円2015年度一般会計当初予算
比較上の注意: 「投資的経費」は道路・河川・施設整備などの建設的支出、 「熊本地震関連予算」は生活支援、産業支援、インフラ復旧などを含む地震対応全体です。 定義が異なるため、約3.9倍という数字は市場規模の厳密な倍率ではなく、 地震対応が平常時の公共投資を大きく上回ったことを示す目安です。
熊本地震関連・創造的復興予算の推移0億円1,332億円2,665億円3,998億円5,330億円2016年度5,323億円2017年度1,728億円2018年度1,226億円2019年度761億円2021年度333億円2022年度224億円2023年度151億円2024年度120億円2020年度は骨格予算のため同一定義の年額をグラフから除外
年度熊本地震関連予算内容
2015年度(震災前)0円地震発生前のため地震関連予算はなし。投資的経費は1,354億円
2016年度(発災年度)5,323億円2月補正までを含む熊本地震関連予算
2017年度1,728億円復旧・復興を迅速に推進
2018年度1,226億円社会・産業インフラ復旧を継続
2019年度761億円復興事業が段階的に縮小
2020年度比較対象外知事改選に伴う骨格予算で、同じ定義の年額を使用しにくい
2021年度333億円熊本地震からの創造的復興分
2022年度224億円熊本地震からの創造的復興分
2023年度151億円熊本地震からの創造的復興分
2024年度120億円熊本地震からの創造的復興分
2025年度以降個別継続益城町の土地区画整理など、残る大型事業は終盤

熊本では発災年度に5,323億円を計上した後、翌年度は1,728億円、 2年後は1,226億円、3年後は761億円へ減りました。 2021年度以降は333億円、224億円、151億円、120億円と、 8年ほどかけて段階的に縮小しています。

能登への示唆: 熊本の例では、発災直後の巨額予算がそのまま続いたわけではありません。 住宅再建や応急復旧が終わると、予算は減り、 土地区画整理や道路など残った大型事業へ集中していきました。 能登でも、2024年度の急増が数年かけて縮小していく可能性が高いと考えられます。

9.奥能登の人口減少はどれほど深刻か

地域:輪島市・珠洲市・穴水町・能登町の2市2町  / 最新値:2026年4月1日推計
44,261人2026年4月の奥能登人口
▲28.3%2019年10月からの減少率
県土27%石川県全体に占める面積
人口4.1%石川県全体に占める人口
奥能登4市町の人口推移4.0万人4.5万人5.0万人5.5万人6.0万人6.5万人61,717人2019年10月51,299人2024年10月44,261人2026年4月2019・2024年は石川県統計の10月1日推計、2026年は4月1日推計。
市町2019年10月2024年10月2026年4月2019→2026減少率面積
輪島市24,851人20,041人17,403人▲30.0%429.13km²
珠洲市13,166人10,738人8,027人▲39.0%248.92km²
穴水町7,897人6,918人6,433人▲18.5%183.16km²
能登町15,803人13,602人12,398人▲21.5%273.28km²
奥能登合計61,717人51,299人44,261人▲28.3%1,134.49km²

奥能登4市町の人口は、2019年10月の6万1,717人から、 2024年10月には5万1,299人、2026年4月には4万4,261人まで減っています。 約6年半で1万7,456人、率にして28.3%の減少です。

特に珠洲市は2019年から39.0%減、輪島市は30.0%減です。 2024年10月から2026年4月までの約1年半だけでも、 奥能登全体で7,038人、13.7%減っており、 地震と豪雨後の域外避難・転出が従来の人口減少を加速させた可能性があります。

面積は石川県の約27%を占めますが、人口は県全体の約4.1%です。 現在の人口密度は約39人/km²で、道路、水道、下水道、医療、学校などを 広い地域に維持する1人当たりの負担が大きくなっています。

2050年には奥能登4市町で約2万5,700人まで減る公式推計

推計:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」  / 公表:2023年12月  / 基準:2020年国勢調査
61,114人2020年国勢調査
奥能登4市町合計
44,261人2026年4月実績
25,739人2050年公式推計
▲57.9%2020年から2050年の減少率
奥能登4市町の人口:2020年・2026年実績・2050年推計2020年国勢調査2026年実績2050年推計0.0万人0.5万人1.0万人1.5万人2.0万人2.5万人2.46万1.74万1.08万輪島市1.29万0.80万0.51万珠洲市0.79万0.64万0.37万穴水町1.57万1.24万0.62万能登町2050年は社人研の令和5(2023)年推計。2020年国勢調査を基準とし、2024年の能登半島地震・豪雨は反映していない。
市町2020年2026年実績2050年推計2020→20502026→20502050年65歳以上割合
輪島市24,608人17,403人10,754人▲56.3%▲38.2%55.3%
珠洲市12,929人8,027人5,083人▲60.7%▲36.7%61.8%
穴水町7,890人6,433人3,729人▲52.7%▲42.0%56.3%
能登町15,687人12,398人6,173人▲60.6%▲50.2%62.9%

社人研の推計では、奥能登4市町の人口は2020年の6万1,114人から、 2050年には2万5,739人へ減少します。2020年比では42.1%が残り、 57.9%が減る計算です。

2026年4月の実人口4万4,261人と比べても、2050年までにさらに1万8,522人、 41.8%減る見通しです。市町別では、2050年に輪島市1万754人、 珠洲市5,083人、穴水町3,729人、能登町6,173人と予測されています。

2050年は「人口が減る」だけでなく、働く世代がさらに薄くなる

年齢区分2050年推計人口構成割合
0~14歳1,431人5.6%
15~64歳9,230人35.9%
65歳以上15,078人58.6%

奥能登4市町を合計すると、2050年は65歳以上が約58.6%、 15~64歳が約35.9%、14歳以下が約5.6%になる計算です。 珠洲市と能登町では65歳以上が6割を超える推計で、 医療・介護需要に対して、交通、商業、除雪、インフラ維持などを担う働き手が 大きく減ることが課題になります。

推計を見る際の重要な注意: この2050年推計は2020年国勢調査を基に2023年12月に公表されたもので、 2024年の能登半島地震、その後の豪雨、広域避難、住宅再建の遅れは反映されていません。 震災後の人口流出が長期化すれば、実際の2050年人口はこの推計より少なくなる可能性があります。 一方、帰還や移住が進めば差が縮まる可能性もあり、震災後データによる再推計が必要です。

2020~2050年の人口ピラミッド動画

動画の保存先: 以前作成した人口サイトと同じGitHub Pagesを使用しています。 動画は https://eronex1181.github.io/noto-map/ishikawa-population/videos/ 以下のMP4ファイルから直接再生します。

石川県19市町の動画一覧と連続再生は、以前作成した人口サイトで確認できます。 今回の記事では、人口減少を取り上げている奥能登4市町の動画を個別に掲載しています。

石川県19市町の人口サイトを記事内で表示
輪島市:2020~2050年の人口ピラミッド動画
珠洲市:2020~2050年の人口ピラミッド動画
穴水町:2020~2050年の人口ピラミッド動画
能登町:2020~2050年の人口ピラミッド動画
動画の2025~2050年部分は社人研の令和5年推計を基にした将来予測で、実績値ではありません。 また、この推計には2024年の能登半島地震と、その後の避難・転出は直接反映されていません。

住民票人口より、実際に奥能登で生活している人は少ない可能性がある

ここまでの人口は、石川県が公表する推計人口です。 行政人口としては重要な数字ですが、毎晩その地域で生活している 「実居住人口」を直接数えたものではありません。 能登半島地震後は、住民票を奥能登に残したまま、 金沢以南や県外で生活している人が一定数いると考えられます。

統計に表れにくい居住形態実際に起きていること・考えられること
県内外の親族宅・民間住宅への避難避難所を利用せず、親族宅、自宅以外の住宅、車中などで生活する被災者は、県が別途情報登録を求める対象となった
金沢以南・県外への二次避難ホテル、旅館、民泊や県外公営住宅への避難支援が行われ、住民票所在地と実際の居所が分かれる場合がある
みなし仮設住宅被災元市町外の民間賃貸住宅に住みながら、住民票や生活再建の基盤を元の市町に残す世帯があると考えられる
親子・世帯の分離働く人は奥能登、子どもや高齢者は金沢方面など、同じ世帯でも複数地域に分かれて生活する場合がある
市外の保育・学校利用輪島市では、市内園に在籍したまま、市外の園を利用する被災児童への特例が2026年度末まで続いている
二地域居住・時々帰還平日は避難先、週末は能登、復旧工事や家の管理のため定期的に戻るなど、居住の判定が難しいケースがある
正確な人数は分かっていません。 石川県自身も、広域避難者や避難所以外の被災者について、 「現在の居所等の把握が困難」として広域被災者データベースを整備しています。 2026年になっても広域避難者向けの情報発信や、 みなし仮設住宅の入居期間延長が続いていることから、 住民票人口と実際の居住人口のずれは解消していないと考えられます。

輪島市では、実質人口が住民票人口よりさらに少ないとの現地推計もある

経済産業研究所の2025年の現地調査報告では、 輪島市の住民票上の人口は地震前より12.6%減っていた一方、 住民票を置いたまま二次避難している人を含めると、 実際の人口は地震前から3割程度減少した可能性があると推測しています。 これは公式統計ではなく現地調査に基づく推計であり、 奥能登全体へそのまま当てはめることはできません。 それでも、住民票人口だけで水道需要、学校規模、商圏、公共交通を計画すると、 実際の利用量を過大に見積もる恐れがあることを示しています。

一方で、昼間人口は復旧工事関係者によって増えている

奥能登では復旧工事関係者向けの仮設宿泊所が整備され、 能登空港周辺などで多数の工事関係者が生活しています。 そのため、住民人口は減っていても、工事期間中の昼間人口や宿泊人口、 飲食・交通・廃棄物・水利用は一時的に増える場所があります。 つまり現在の奥能登は、 住民は減る一方、復旧工事のための一時人口が増えるという特殊な状態です。

将来の施設規模は、住民票だけでなく複数データで決める必要がある

上下水道の実使用量 電力・ごみ排出量 携帯電話位置情報 学校・保育の実利用者 医療・介護の利用実績 仮設住宅の所在 帰還・住宅再建意向 季節人口・工事関係者

復興公営住宅、上下水道、学校、診療所、公共交通などの規模を考える際は、 住民票人口だけでなく、実際の利用量と帰還意向を合わせる必要があります。 特に広域避難者が将来どこに定住するかが決まるまでは、 人口統計には大きな不確実性が残ります。

社人研の2023年推計は、震災前の2020年国勢調査を基に、 奥能登4市町の人口が2050年に合計約2万5,700人まで減る姿を示していました。 震災後の実際の人口減少は、この推計より速く進む可能性があるため、 今後の復興計画は人口の再推計を前提に見直す必要があります。

10.人口が減る奥能登へ投資する意味はあるのか

人口だけを見れば、壊れた施設をすべて元と同じ場所・同じ規模で復旧することは、 将来の維持管理費を考えると効率が悪くなる可能性があります。 ただし、だからといって復旧投資に意味がないわけではありません。

投資する意味注意すべき点
住民の生命・生活を守る道路、水道、医療、通信は人口規模だけで切れないすべてを被災前と同じ規模・配置で再建すると維持費が重くなる
道路・港湾・河川・砂防は、漁業、農林業、観光、国土保全にも必要利用量の少ない末端施設まで一律に高規格化する必要はない
孤立防止や避難路の強化は、次の災害時に人命を守る危険区域に住宅や公共施設をそのまま戻すと再被災リスクが残る
復興投資が地域の雇用や事業再開を支える工事終了後にも維持できる産業・雇用へつなげる必要がある
文化、祭り、景観、集落のつながりは金額だけでは評価できない住民の帰還意向が低い地域では合意形成と集約化が必要

必要なのは「復旧しない」ではなく「縮小を前提に賢く復旧する」こと

幹線道路・主要港湾は強靱化 集落内道路は優先順位付け 上下水道の小規模化・統合 危険区域からの移転 拠点への住宅・医療集約 オンデマンド交通 遠隔監視・省人化 分散型電源・通信

復興投資の評価は、工事費だけではなく、完成後30~50年間の維持費、 災害時の孤立防止効果、地域産業、住民の帰還意向を含めるべきです。 特に上下水道、公共施設、集落道路は、人口5万人台を前提に戻すのではなく、 4万人台、さらにその先の人口を前提として規模を決める必要があります。

結論: 安全確保と生活再建に必要な投資は行うべきですが、 2050年に奥能登4市町で約2万5,700人となる公式推計や、震災後の実居住人口も踏まえると、人口減少を無視した「原形復旧だけ」では将来負担が残ります。 幹線インフラは強く復旧し、居住・公共サービスは拠点へ集約する、 という選択と集中が重要です。

11.復興需要はいつまで続くのか

「一気にバブルがはじける」というより、仕事の種類が変わりながら縮小する可能性が高い

2024年度の投資的経費約4,542億円をピークとすると、2026年度は約2,826億円で約38%減っています。 すでにピークアウトは始まっていますが、震災前の約1,022億円と比べれば、まだ約2.8倍です。 この数字から見る限り、2026年度に急に通常水準へ戻る状況ではありません。

一方、公費解体は大規模建物などを除き2025年12月末までに完了し、 災害廃棄物処理も2026年3月までの完了が目標とされました。 そのため、解体、運搬、仮置場、災害廃棄物処理の仕事は急速に減ると考えられます。

今後は、応急復旧や解体から、道路・河川・砂防・海岸・港湾・上下水道の本復旧、 復興公営住宅、まちづくり、公共施設再建へ中心が移ります。 国の能登復興事務所も、河川、砂防、海岸、道路、上下水道を所管事業として継続しています。

測量・地質調査は復興事業全体より先にピークを迎える可能性: 測量、被害把握、地形・用地調査、ボーリングなどは、計画・設計・施工に先行して実施される仕事です。 そのため、復興工事そのものが今後も続く場合でも、測量・地質調査の発注量は先にピークを付け、 今後は年度ごとの変動を伴いながら徐々に減っていく可能性があります。 一方で、難工事区間の追加調査、設計変更、地すべり・地下水観測、維持管理調査などは引き続き残るため、 すべての仕事が一斉になくなるわけではありません。

復興需要で売上を大幅に伸ばした会社でも、営業利益率が低い場合には注意が必要です。 受注増に対応して技術者、事務員、営業所、車両、機材などを増やし、原価や販管費が固定化しているとすれば、 今後の売上減少局面では利益が急速に縮小する可能性があります。 特に、売上高の増加に対して営業利益があまり増えていない会社は、売上規模だけでなく、 販管費率、原価率、人員数、自己資本比率の推移を合わせて確認する必要があります。

2026年度の特徴: 中能登・奥能登では復興歩掛が導入されました。施工条件の悪さ、資材・労務の確保、移動や宿泊などの負担が続いていることを示します。 工事量が減っても、単価や施工難度はすぐには通常化しない可能性があります。

想定される流れ

時期中心となる仕事市場の見方
2024~2025年度応急復旧、公費解体、災害廃棄物、仮復旧、被害調査非常に急激な需要増
2026~2028年度頃道路・河川・砂防・港湾・上下水道の本復旧、住宅・まちづくり高水準を保ちつつ、分野ごとの差が拡大
その後維持管理、補修、再度災害防止、人口減少に合わせた施設再編震災前方向へ縮小。ただし防災・維持管理は残る
上の時期区分は予算と公表されている事業内容から見た概略です。 災害復旧工事は用地、設計変更、資材、人員、天候、豪雨などで遅れるため、終了時期を断定することはできません。

12.事業化・整備計画から見て増加確度の高い仕事

ここでは、単なる将来予測ではなく、国・県・市町が本復旧工程や整備計画を公表している仕事だけに限定しています。
UAV、AI、デジタルツイン、一般的な環境測定、将来の維持管理などは有望であっても、現時点で発注量の増加を確実視しにくいため、この章からは外しました。

1.道路・橋梁・斜面の本復旧

国道249号や能越自動車道では、本復旧の完了時期が令和9年春から令和11年春までの工程として示されています。仮復旧から恒久復旧へ移るため、盛土、擁壁、橋梁、道路構造物、地すべり・落石・斜面安定に関する測量、地質調査、設計、施工管理は今後も確実に続きます。難工事区間では追加ボーリング、地下水・変位観測、設計変更対応も必要になります。

2.河川・砂防・海岸・港湾の災害復旧

能登復興事務所では、河川、砂防、海岸、道路の災害復旧事業を所管し、地震と奥能登豪雨で被災した河川や土砂災害箇所の本復旧を進めています。河道・護岸、砂防施設、地すべり、海岸保全、港湾施設について、調査、測量、地質、設計、施工管理の発注が続くことは確実性が高いと考えられます。

3.上下水道の復旧・再構築

輪島市、珠洲市、能登町、穴水町、七尾市、志賀町などでは、国の技術支援を受けながら上下水道の復旧を継続しています。管路、浄水・処理施設、耐震化、地盤変状への対応、人口規模に合わせた施設再編が必要であり、測量、地質調査、管路設計、漏水調査、施工管理は今後も継続する可能性が極めて高い分野です。

4.復興公営住宅と関連する宅地造成・インフラ整備

石川県内9市町では復興公営住宅の整備が進められており、住宅本体だけでなく、用地測量、造成、道路、排水、擁壁、地盤調査、宅地安全性確認などの関連業務が発生します。すでに整備戸数や進捗が公表されているため、一般的な「まちづくり需要」よりも、実際の仕事として見通しを立てやすい分野です。

13.まとめ

127国交省3登録を統合した会社数
重複除外建コン→地質→測量の順に協会会員を除外
約4.4倍2024年度投資的経費の震災前比
▲28.3%奥能登人口の2019→2026年減少率

石川県の建設関連市場は、2024年度の急激なピークからは下がっていますが、2026年度も震災前を大きく上回っています。 公費解体や災害廃棄物の仕事は終息へ向かう一方、本復旧、住宅、まちづくり、上下水道、道路、砂防、港湾などは今後も続きます。ただし、測量・地質調査は設計や施工に先行するため、復興事業全体より早くピークを迎え、今後は仕事量が徐々に減る可能性があります。

協会別の総合評価では、売上高だけでなく、営業利益率、純利益率、自己資本比率を組み合わせることで、規模と収益性・安全性を分けて確認できます。ただし1期分の相対評価であることに注意が必要です。

したがって、「復興バブルが突然終わる」というより、量が徐々に減りながら、応急対応から本復旧・維持管理へ仕事が入れ替わる と見るのが自然です。会社を見る際も、売上高だけではなく、利益率、自己資本、技術者、複数分野への対応力を合わせて見る必要があります。

財務ランキングは会社全体の数字です。公共事業のグラフは県の当初予算であり、発注済額・落札額ではありません。 将来見通しは公表予算と復旧計画からの推測を含みます。

参考にした主な公開情報

  1. 国土交通省:建設関連業の登録業者に関する情報提供システム(2026年7月9日更新)
  2. 石川県測量設計業協会:会員名簿(2026年4月現在)
  3. 石川県地質調査業協会:会員名簿
  4. 建設コンサルタンツ協会北陸支部:会員名簿
  5. 石川県:環境計量証明事業者一覧(2026年1月27日更新)
  6. 石川労働局:作業環境測定機関名簿(2024年1月31日現在)
  7. 環境省:土壌汚染対策法の指定調査機関(石川県)(2026年6月30日現在)
  8. 環境省:温泉法に基づく登録分析機関一覧(2025年8月現在)
  9. 石川県:令和5年度当初予算概要
  10. 石川県:令和6年度当初予算概要
  11. 石川県:令和7年度当初予算概要
  12. 石川県:令和8年度当初予算概要
  13. 北陸地方整備局:能登復興事務所
  14. 国土交通省:能登半島地震からの復旧・復興状況と今後の見通し(2026年6月末時点)
  15. 環境省:公費解体の進捗(2026年1月16日)
  16. 石川県:中能登・奥能登の復興歩掛(2026年6月4日更新)
  17. 石川県:復興公営住宅の整備状況(2026年6月30日時点)
  18. 熊本県:平成29年度当初予算(発災年度5,323億円・2017年度1,728億円)
  19. 熊本県:平成30年度当初予算(2018年度1,226億円)
  20. 熊本県:平成31年度当初予算(2019年度761億円)
  21. 熊本県:令和3年度当初予算(2021年度333億円)
  22. 熊本県:令和4年度当初予算(2022年度224億円)
  23. 熊本県:令和5年度当初予算(2023年度151億円)
  24. 熊本県:令和6年度当初予算(2024年度120億円)
  25. 石川県:奥能登管内の状況(2026年4月1日人口)
  26. 石川県:令和7年版石川県統計(2019・2024年人口比較)
  27. 国立社会保障・人口問題研究所:地域別将来推計人口(令和5年推計)
  28. 熊本県:平成28年度当初予算の概要(震災前の2015年度一般会計7,538億円・投資的経費1,354億円、2016年度骨格予算)
  29. 石川県:避難所以外で避難生活を送る方の情報登録
  30. 石川県:広域被災者データベース・システムの整備
  31. 石川県:広域避難者向け情報発信(2026年6月24日)
  32. 輪島市:避難先での保育(市内園に在籍したまま市外園を利用する特例)
  33. 経済産業研究所:能登の復旧と復興を支援する視点(住民票を残した二次避難者を含む実質人口の考察)
  34. 石川県:復旧工事関係者向け仮設宿泊所
  35. 国立社会保障・人口問題研究所:日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)(2020~2050年、5年ごとの推計)
  36. 石川県19市町の人口・税収・地域特性まとめ(人口ピラミッド動画を掲載)

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