AIで事務仕事が減る中、障害者雇用をどう考えるか
測量・調査会社の障害者雇用を考える 測量・調査会社の障害者雇用を考える――制度上のメリットと、AIで変わる仕事の受け皿 制度の確認日:2026年9月6日 障害者雇用には、人材確保や業務改善につながるメリットがある。条件を満たせば助成金を利用でき、会社の規模によっては雇用率未達成に伴う納付金の負担も減る。一部の公共調達では雇用への取組が評価される場合もあるが、今回扱う測量・調査の委託業務に、石川県の建設工事向け加点は適用されない。 ただ、経営の立場で考えると、雇用すれば必ず利益が出るわけではない。担当する仕事、教育や支援にかかる時間、助成金が終わった後の費用まで考える必要がある。 さらに気になるのが、AIによる仕事の変化だ。これまで障害者雇用の候補として挙げられてきたデータ入力、経理補助、営業事務などは、今後も同じ人数分の仕事が残るのだろうか。 今回は、測量・建設コンサルタント・環境調査を主力とする会社を対象に、制度とメリットを整理したうえで、「従業員99名以下」と「従業員100~200名」の2つの規模で考える。特定の企業の社員数や雇用状況を示すものではない。 1.まず、障害者雇用にはどのようなメリットがあるか 障害者雇用の効果は、助成金だけではない。仕事内容と本人の適性が合い、必要な配慮が整っていれば、次のような効果が期待できる。 メリット 測量・調査会社で考えられる効果 採用対象が広がる CAD・GIS、分析、経理などの技能を持つ人も含め、新しい人材と接点を持てる 技術者の負担を減らせる 調査準備や資料管理などを分担し、技術者が専門業務に使える時間を増やせる 業務手順が明確になる 口頭だけだった指示を、手順書や見本として整理する機会になる 作業品質を見直せる 完了条件や確認項目を明確にし、手戻りを減らせる可能性がある 属人化を減らせる 特定の社員しか知らない作業や保存方法を共有できる 働き方を見直せる 短時間勤務、静かな作業場所、在宅でできる内業などを検討できる 既存社員の雇用継続に役立つ 病気やけがで従来の仕事が難しくなった社員の配置転換にも経験を生かせる 技能の蓄積につながる 適性に合う仕事を継続し、本人の経験や専門性を育てられる 法定雇用率への対応が進む 必要...