「iPhoneとRTKで、どこまで正確な地図が作れる?無料ソフトで3Dスキャンから図面化まで」
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有料製品の機能を確認して考える 無料ソフトの活用
有料の測量アプリを使わずに、iPhoneとRTKで地図を作る
Drogger・Scaniverse・CloudCompare・QGISで進める、座標付き点群と平面図の作成
2026年11月1日
画面画像はクリック・タップで拡大できます。
ソフトの継続利用料を抑えて現場を記録したい
iPhoneとRTK受信機を組み合わせて現場を3Dで記録する製品には、レフィクシアのLRTK Phoneや、オプティムのOPTiM Geo Scanがあります。測位からスキャン、処理、図面化、共有までをまとめて扱える製品です。
ここで考えるのは、既に持っているDroggerとiPhoneを使い、有料の専用アプリを契約せずに、座標付き点群と平面図を作る方法です。対象は、近距離からスキャンできる小規模な現況記録。RTKで目印を測り、点群の位置を手作業で合わせ、誤差と寸法を確かめます。
完成する点群の精度は、これから現地で検証します。以下の画面例は公開資料の操作説明用で、今回の測定結果ではありません。
LRTKとGeo Scanの何を参考にするか
| 製品・構成 | 公開された機能と作業の流れ | この記事での扱い |
|---|---|---|
| LRTK Phone | 専用アプリによる測位と座標付きスキャン。クラウドで計測・図面化・共有などを扱う。 | 座標付き点群を図面へつなげる用途を参考にする。写真スキャンやARなどを含む製品全体の再現は扱わない。 |
| OPTiM Geo Scan | スキャン中にGNSS受信機の位置と点群を対応付ける。Geo Designでは、取得した点群や座標から図化できる。 | 座標とスキャン形状を対応付ける考え方を参考にする。専用アプリ内部の処理と同じ結果が得られるかは未検証。 |
| 今回の無料構成 | QFieldで目印を測り、ScaniverseからLASを出し、CloudCompareで手動標定し、QGISで作図する。 | 小規模な現況を対象に、実測誤差、寸法の再現性、作業時間を確認する。 |
機能の出典:LRTK Phone メーカー製品ページ / OPTiM Geo Scan / OPTiM Geo Design。この表は公開機能と採用する工程の対応整理で、実機による性能比較ではありません。
料金は現行の案内で確認する
LRTKの販売例として、LRTK Phone for FCは端末料金に加えて年額のクラウド利用料が必要と案内されています。OPTiM Geo Scanの現行ページは、初期費用と月額費用の構成で、具体的な料金は見積相談となっています。過去の発表時の金額を、現行の定価としては掲載しません。
料金構成の出典:LRTK Phone for FC の料金体系 / OPTiM Geo Scan 導入について。確認日 2026年11月1日。
無料にする範囲と、自分で行う作業
無償で進める対象は、スキャン・点群処理・GISのソフト利用料です。データをPC上のファイルで扱い、有料の専用クラウドを本手順の前提にしません。
| 区分 | 今回の扱い |
|---|---|
| ソフト | Scaniverse Classicの無償利用範囲、QField、CloudCompare、QGISを組み合わせる。 |
| 機材 | 所有しているiPhone・Drogger・PCなどを使う。購入する場合の費用は別に整理する。 |
| 補正情報・通信 | 使用する方式や契約による。RTK補正情報まで無償になることは前提にしない。 |
| 人の作業 | 目印の設置・RTK観測、対応点の指定、精度確認、作図の時間を記録する。 |
ScaniverseはClassicの端末内処理とLAS出力を使う構成です。新しいクラウド版の月間無料枠とは分けて考え、公開時には実機でも無償の書き出しまで確認します。
Scaniverseの出典:開発者によるApp Store説明 / Classicとクラウド版の公式FAQ。
今回の方法では、標定点と点群の対応、座標系や高さ、スキャンのゆがみを自分で確認します。有料製品が案内する精度や要領への対応を、この無料構成へそのまま引き継げるとは扱いません。まずは現況記録として使える範囲を、実測誤差と作業時間で判断します。
全体の流れと目印の配置
RTKで目印の座標を測り、iPhoneの点群をその座標に合わせます。ここでは、接続からスキャン、位置合わせ、地図への読込みまでを画面例で追います。
画面はメーカーや開発元などの公開資料の例です。画像内の場所、座標、受信機名、RMSはサンプルの値です。今回の現地観測結果は、測定後に入れ替えます。
| 順番 | すること | ソフト |
|---|---|---|
| 1 | 標定点と検証点を置いて座標を測る | QField |
| 2 | 形状をスキャンしてLAS点群を出す | Scaniverse |
| 3 | 対応する目印を使って座標を合わせる | CloudCompare |
| 4 | 検証点の誤差と実測距離を確かめる | CloudCompare など |
| 5 | 地図に重ねて平面図を仕上げる | QGIS |
目印は位置合わせ用と確認用に分ける
初回は標定点4点と検証点2点で試します。標定点を一直線に並べず、できれば高低差も持たせます。検証点は位置合わせに使わず、最後の確認まで残します。
STEP 01
iPhoneからDroggerへ接続する
QFieldの位置情報設定で外部受信機を追加します。メーカーのiPhone接続例では、Bluetooth BT + BLEを選び、Scan for nearby devicesで受信機を探しています。
出典 Droggerメーカー公開記事 2026年10月5日。図の受信機名や座標は例です。
- 図2では外部受信機の位置、精度表示、QualityのFixed RTKを確認します。Fix3DだけではRTK FIXの確認になりません。
対応するBLE版ファームウェアが必要です。実機の型番とファームウェアも記事に記載します。
STEP 02
NTRIP補正情報とアンテナ高を設定する
QFieldの位置情報設定でNTRIPを有効にし、契約先や基準局から案内された接続情報を入力します。図の空欄を、使用する設定で埋めます。
出典 QField公式ドキュメント。端末やバージョンにより画面の配置は異なります。
- HostとPort、必要な認証情報、Mount pointを設定します。図中のPort値を一律に使わず、提供元の案内に従います。
- 補正情報が届き、RTK FIXが安定したことを確認して目印を測ります。
- ポール高と、高さを差し引く場所を記録します。QFieldと受信機側で二重に差し引かないようにします。
公開する画面には認証情報を含めず、測位状態と設定項目が分かる範囲を載せます。
STEP 03
Scaniverseでメッシュを選び書き出す
Classicのメッシュ系スキャンを使い、目印も含めて周囲をゆっくり撮ります。処理後に形と撮り残しを確認し、LAS点群をPCへ渡します。
出典 HoloLabパッケージサポートのScaniverse操作例。Classicの旧版画面例として参照します。
- 左の選択画面ではMeshを使います。現場の対象範囲に合わせてスキャンし、元データも残します。
- 右の画面でExport Modelへ進み、次の形式一覧でLASを選びます。ファイルとして保存し、PCへコピーします。
LAS出力はScaniverseの開発者説明で案内されています。書き出し形式の一覧は、実機の画面も撮って記事に加えます。
広い範囲は小区画に分ける
最初は、空の開けた小さな範囲で一通り試します。範囲を広げるときは区画ごとに標定点と検証点を確保し、別スキャンにします。隣接区画では同じ目印や形状が写るように重ね、区画ごとに座標を合わせてから重複部の差を確認します。
STEP 04
CloudCompareで動かす点群を決める
PCでLASと標定点CSVを開きます。CSVの座標はEとNとHの順で整理し、XとYとZに割り当てます。座標の単位はメートルにそろえます。
出典 CloudCompare公式Wiki Align。
| 画面の項目 | 今回選ぶデータ | 処理の役割 |
|---|---|---|
| Aligned | ScaniverseのLAS点群 | 移動 回転する |
| Reference | RTKで測った標定点CSV | 位置を固定する |
- Tools → Registration → Align (point pairs picking)を開きます。
- AlignedとReferenceを取り違えず、対応する点を同じ順に選びます。
日本の平面直角座標のXは北方向、Yは東方向です。ここで使うXをE、YをNに対応させ、列名だけで判断しないようにします。
座標と高さをそろえる
標定点は対象地域の平面直角座標など、メートル単位の座標へ変換してから使用します。高さは楕円体高と標高を区別し、ポール高やジオイドによる変換を重複させないようにします。保存したZがどの高さかを、試しに取得した1点で確認します。
STEP 05
対応する目印を選び残差を見る
点群のG01と標定点のG01、次にG02という順で対応させます。最初は縮尺を1に固定し、点の取り違えや中心の選択ミスを確認します。
出典 CloudCompare公式Wiki Align。
RMSは位置合わせに使った点への当てはまりです。残しておいたC01とC02を使って、仕上がりのずれを別に確かめます。
画像化する前に、検証点と実測距離を確認する
縮尺を1に固定した位置合わせは、点群全体の移動・回転です。点群の途中が伸びたり曲がったりしていれば、その局所的なゆがみは残ります。C01・C02のような未使用の検証点と、離れた点同士の実測距離を確認してから、次の平面画像づくりへ進みます。
誤差が大きい区画は、対応点の取り違え、観測状態、スキャン形状を調べます。座標の指定や全体の移動だけで、内部のゆがみが直るとは扱いません。
STEP 06
点群を真上から投影して画像にする
位置と高さを確認した点群を選び、Tools → Projection → Rasterizeを開きます。最初は未取得の部分を埋めず、範囲と欠測が分かる状態で確認します。
出典 CloudCompare公式Wiki Rasterize。色は公式例の高さ表示です。
- Grid stepは出力グリッドの幅です。例えば0.05〜0.10mから試し、点密度に合わせて調整します。
- Projection directionはZ方向を選び、Update gridで結果を確認します。
- RasterのGeoTIFF出力を使います。カラー画像と高さラスタは用途別に保存します。
グリッド幅を5cmにしても、測定精度が5cmになったことにはなりません。高さラスタから等高線を作る場合は、地面の点を確認して使います。
STEP 07
QGISで座標系とカラー表示を確認する
QGISでLASやLAZ、作成したGeoTIFFを読み込みます。レイヤーのプロパティを開き、データの座標に対応する座標系と表示方法を確認します。
出典 QGIS公式ユーザーマニュアル 3.40。
- Assigned CRSには、実際の座標に合う対象地域の座標系を指定します。指定だけで誤った座標値が直るわけではありません。
- 位置を検証した画像や点群を基に、水路や擁壁などの線を描き、方位と縮尺を付けてPDFにします。
STEP 08
検証結果と現地の画面を記事に載せる
C01とC02について、RTKの測定値と、位置合わせ後の点群から読み取った座標を比較します。次の欄は、現地で取得した値で埋めます。
| 点名 | 東方向の差 | 北方向の差 | 高さの差 | 水平のずれ |
|---|---|---|---|---|
| C01 | 未計測 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
| C02 | 未計測 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
水平のずれは東方向と北方向の差から求めます。スキャンの端同士の距離も、メジャー等の実測距離と比べます。RTKとの一致度と、地図の絶対的な正しさを区別して記載します。
実機で追加する画面
- QFieldで今回の受信機に接続し、RTK FIXを確認した画面
- ScaniverseでMeshを使い、書き出し一覧からLASを選ぶ画面
- 今回の標定点を選んだCloudCompareの画面と残差
- 検証点の誤差表と、QGISで仕上げた平面図
費用と作業時間も結果にする
目印の設置・観測、スキャン、PCでの標定、誤差確認、作図に分けて時間を記録します。ソフト利用料だけでなく、必要な機材や補正情報、手作業の時間まで示すと、どの利用頻度ならこの構成が合うか判断しやすくなります。
画面画像と操作の出典
HoloLab Scaniverseのメッシュと書き出しの操作例
画像は参照元を併記した操作説明用の例です。ブログ公開時は、実際に使用したバージョンの自分の画面へ置き換えると、読者が手順を追いやすくなります。
製品を確認した資料
福井コンピュータスマート LRTK Phone for FC 料金体系
製品の機能・契約条件の確認日 2026年11月1日。この記事の無料構成による現地精度は未検証です。
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